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http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A33090-2003Dec3.htmlreferrer=emailarticle
先日の感謝祭(11月26日)、ブッシュはバクダッドに不意打ち的に降り立ち、アメリカ軍の600人の兵隊たちに、ターキー(七面鳥)の丸焼きを振舞まい、兵隊たちに感謝をし、かつ激励をした、と世界中に報道され、アメリカの新聞はすべて一面にこの写真を馬鹿でかく載せ、日本の朝日新聞なども一面この写真を掲載していた。世界をアッといわせた写真の一枚だったわけだ。
ところが、このターキーの丸焼きだが、なんと、フェイク(デコレーション、ニセモノ)だった、とワシントンポスト紙12月3日付けが伝えている。ここの文章がそれだ。
'administration officials said yesterday that Bush picked up a decoration, not a serving plate.'
「(米国)政府関係者 は昨日、ブッシュ大統領の(両腕に持ち上げて見せた)七面鳥は、本物ではなく、デコレーションである、と語った。」
つまり、これは純然たるショーだったのだ。せっかくの感謝祭だ、出来たてのおいしい七面鳥を兵隊たちに食べて欲しい、自分の手でそれを振舞いたい、そのようにして、自分の心からの感謝を国民に成り代って示したい、そういうことではないのである。国民から関心を買い、世界中の人々から、温かい人柄である、という自分のイメージ作り、つまり情報操作だけを目的とした、純然たるトリックなのだ。ブッシュの、いかにも暖かそうな人柄に見えるこのポーズ、信じられるか!?みんなあ〜!これが米国政府というものなんだよ。彼らの本質をこれほどストレートに映し出している一枚の写真はないのではないか。つまり、アメリカ政府(ないし政治中枢)というのは「国民を欺くのが仕事」だということ。それを、報道もグルになって演出を手伝っているってこと。10日後に、わずか一行で申し訳程度にこの事実を報道し立って遅い!すでにあの日の新聞の一面と、テレビ報道で彼の、この暖かい大統領の人柄のイメージは国民と世界の人々に強烈な印象を与えたあとなのである。写真一枚、値千金なのだ。この一葉の写真を撮らせるためだけに、実はバクダッドくんだりまで隠密裏に飛んだということだ。政府の背後にいる人物が入知恵したものだろうか、重要閣僚すらも、この予定を聞かされていなかった、芸の込み方だ。大統領が兵隊の前で行ったスピーチなどというのは、ほとんど報道されていない。そんなのどうだっていいのだ。必要なのはこの写真の一撃なのである。記事では、CBSの記者もテレビで、現在大統領はテキサスの牧場の自宅から海外の米軍に電話で励ましている、と伝えたが、実はこのように、政府から説明を受けてそれを真に受けたと不満を漏らしているというのである。彼はバクダッドにわずか2時間半しか滞在しなかった。そして、報道陣には、大統領専用機がバグダットを離陸するまで、この電撃来訪の報道を禁じたといのだ。わずか写真一枚撮影のための2時間半の滞在だったのである。政府側の弁明は、「バクダッドの米軍基地に七面鳥があるかどうかわからなかったので。」だからロウ細工を念のため米国から大統領専用機に乗せていった、というのである。大統領専用機にはキッチンがついているはずで、そこに本物の七面鳥を持ち込んで焼いてできたてのものをもって降り立つことはきわめて簡単なはずだが、その労すらも取らないで、ロウ細工かプラスチックのニセモノ七面鳥でごまかすというこの芯から不誠実で人を愚弄したふてぶてしい態度に、もはや言葉はない。国民をここまで愚弄する大統領。
で、実際、この一枚の写真でどれだけ得点を稼いだか。以下の文章であきらかだ。
A poll conducted four days after Thanksgiving by the National Annenberg Election Survey put Bush's job approval rating at 61 percent, up from 56 percent during the four days before the holiday. His job disapproval rating dropped from 41 percent to 36 percent. His personal popularity increased from 65 percent to 72 percent. The polls of 789 people before Thanksgiving and 847 people after Thanksgiving each had a margin of error of plus or minus 3 percentage points.
つまり、この写真の後(4日間の連休明けの調査で)、支持率が56%から61%に上昇、不支持率が41%から36%に急落、人柄人気が65%から72%に急上昇、だという。
アメリカ政府と報道は、このような徹底した情報操作により共闘を組み、陰の政治中枢に仕えているのである。米国の政府と報道メディア、彼らの伝えることの80%はウソであるというぐらいの距離の置き方で、彼らの情報に接する必要があるのだ。
ネオコンの連中は一握りのエリートが愚民を導くためにはウソで塗り固めることはむしろ義にかなっているという哲学をネオコン思想の生みの親、シカゴ大学のストラウス教授から授かっていることをゆめゆめ忘れてはならない。ウソが彼らの仕事なのである。
小泉にもネオコンの情報戦略は仕込まれている。この男ほどのうそつきの総理は、戦後政治の中でいないのだ。彼もブッシュ流にイラクの自衛隊を鼓舞しに電撃訪問をする計画との情報が阿修羅でも紹介されているが、現地の記者は、そこで振舞われるスシかおせち料理かしらないが、実際にかじって見て本物かロウ細工ではないか、どうか確かめて報道して欲しい(笑)(読売・産経はこれを見てもだまっているだろうが)。
今一度言いたいのだが、一国のトップがこれほど国民や世界の人々を愚弄する態度というのはどう考えるべきなのだろう。ぜひ、この七面鳥がフェイクだった事実が判明したことについて、あらゆる報道メディアに一報していただきたい。そして、このような一葉の写真を世界に配信する米国の政府と報道の本質とは一体何なのか議論を始めて欲しいのだ。
せめて言いたいが、もう彼らのいうことは信じてはダメだ。阿修羅人は覚めた目で、厳しい目で常に政府の情報操作を検証すべし!