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星川淳さんのML二引用されている「国際盗聴網があなたをねらっている by 菅原 秀」再引用
http://www.asyura2.com/0311/dispute15/msg/465.html
投稿者 ガリ事務総長 日時 2003 年 11 月 18 日 05:37:53:vqDB1F6vLcEfA


彼らは日本の経済活動にフォーカスしてメールや電話の盗聴している模様です。日本政府として、また、個人としてどのように対処すべきなのでしょうか?社会的に知名度がある人が、反米的な発言をしていると監視対象のようです。社会的知名度のない阿修羅投稿者は個人レベルとしてはまず、論外・問題外でしょう。それにしてもどうしたらいいの?

引用開始


月刊『公評』03年12月号掲載
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■ 国際盗聴網があなたをねらっている   by 菅原 秀(ジャーナリスト)
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◆いまだに健在なエシェロン国際盗聴網

アメリカが中心になって第二次世界大戦の頃から形成してきた国際盗聴網「エシ
ェロン」が、三年前に大きな問題になったが、最近はまったくこの件に関しての
報道が見られなくなってしまった。
決して国際盗聴網がなくなったわけではない。
ワシントン郊外の国家安全保障局(NSA)に本部を置くこの国際盗聴網はいま
だに健在であり、堂々と諜報活動を続けている。
この盗聴網のしくみについてまだ知らない人のために、その概要について簡単に
解説してみよう。
国家安全保障局(NSA)はワシントンDCに隣接したメリーランド州フォート
ミードに本部を構えている。創設されたのは一九五二年だが、その前身は一九三
〇年代にさかのぼる。
第二次大戦前の米軍は、ドイツを中心とした枢軸国に傍受されないよう、英軍と
の間でA3と呼ばれる暗号コードを使って、短波通信によるやり取りをしていた。
その後一九三五年に、この暗号コードはボコーダーと呼ばれる音声合成システム
置き換わり、デジタル技術に直接結びつく音声暗号システムに変化して行く。
枢軸国の側は乱数表を使ったモールス信号と短波信号を中心に相互通信を行って
いたが、米英側はすでに枢軸国側の暗号を傍受する技術を完成させていたようで
ある。
ワシントンで人気の高いスパイ博物館に行くと、当時の連合国と枢軸国側の傍受
の歴史が展示されていて興味深い。この博物館には世界中の有名なスパイや、ス
パイの小道具が展示されており、伊賀忍術の創始者といわれる百地三太夫も、日
本の諜報員のひとりとして展示されている。
真珠湾に関する展示コーナーでは、アメリカは真珠湾攻撃に関連した日本側の暗
号をすでに解読していたが、場所が特定できなかったので大きな被害を受けたと
解説されている。
つまり、米英軍は第二次世界大戦の当時にはすでに現在のデジタル技術に道を開
くシステムを完成させていたと同時に、乱数表などを使った敵国の暗号の解読技
術を高度に発展させていたのである。
第二次世界大戦が終結すると、米英軍が傍受する対象は共産圏の動きに変化して
いった。
一九五二年には、アメリカの国家安全保障局(NSA)と英国の政府通信本部(
GCHQ)が、新たに生まれた冷戦の動きに対応するために、相次いで設立され
ている。

◆ アングロ・サクソン盗聴同盟

米英が相次いで盗聴組織を作ったのには伏線がある。第二次大戦の最中にアメリ
カと英国は、英米安全保障協定(UKUSA)と呼ばれる秘密協定を結んでいた

英語でユークーザと発音されるこの同盟は、最初は英米間の秘密協定だったよう
だが、いつしかカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの三カ国を含めたア
ングロ・サクソン国家による国際盗聴同盟に発展していった。
しかし、この国際盗聴同盟は一九九六年までは国際社会にまったく知られること
がなかった。
ニュージーランドのジャーナリストがちょっとしたきっかけから、国際盗聴同盟
の支部がニュージーランドに存在することに気づき、慎重な調査をして、その存
在を告発した。当時のニュージーランド首相すらその存在を知らなかったほど、
国際盗聴同盟は秘密のベールにつつまれていたのである。
当初、米英の盗聴機関はアジア太平洋の情報を盗聴するために、三沢、香港、シ
ンガポールの三カ所に秘密基地を設けて傍受活動をしていたようだが、米英から
遠すぎるので、オーストラリアとニュージーランドにもひそかに、傍受基地を設
けることにしたようだ。
たまたまニュージーランドのタンギモアナ基地の近所に住む友人を訪ねてきたオ
ーエン・ウィルクスという平和問題の研究家が、その基地に設置されていたアン
テナの形状が、盗聴用の傍受専門のアンテナであることに気づいた。
ウィルクス氏は、この傍受基地の建設のいきさつなどを調べ、一九八三年、ニュ
ージーランドの平和問題研究誌に記事を書き、秘密傍受基地が存在することを告
発した。
この告発によって、秘密傍受基地の存在は国会でも問題になり、当時のマルドゥ
ーン首相は、国会で秘密基地の存在を認めざるを得ないという騒ぎになった。
しかし、この秘密基地がUKUSA同盟に組み込まれた国際盗聴網であるという
ことは、国会で答弁をした当のマルドゥーン首相すら知らなかった。

◆日本の三沢基地にも盗聴施設がある

そのことがわかるまでにはさらに、十三年の時間がかかった。ウィルクス氏の記
事に注目したジャーナリストのニッキー・ハーガー氏が、ニュージーランドに設
置されていた秘密基地を慎重に調査し、この秘密基地がニュージーランドの主権
を無視したアメリカの出先機関であるという驚くべき事実を突き止めて書物に発
表したのは、一九九六年のことだった。
ハーガー氏による入念な調査報告書は世界中の人を驚かせた。最初はまゆつばだ
と思っていた人々も、ハーガー氏の十分に裏付けをとった調査を読み進むうちに
、国際盗聴網の閉ざされた真実に気づき始めた。ついに欧州連合(EU)が腰を
あげて調査委員会を設置。エシェロン(フランス語ではエシュロン)という符牒
で呼ばれる国際盗聴網の存在が国際的に明らかになった。
日本での報道は、欧州連合の調査を受けて火がついたようだが、基本情報がはっ
きりしなくて盛り上がりに欠けてしまっている。
無理もない。この問題の全貌を告発したハーガー氏の著書が日本語に翻訳された
のは、やっと今年の夏になってからだったからだ。
「シークレットパワー・国際盗聴網エシェロンとUKUSA同盟の闇」(ニック
・ハーガー著、佐藤允彦訳、リベルタ出版)というタイトルで翻訳されたハーガ
ー氏の書物は、実に詳細な調査にもとづいており、読み進むほどに、その正確さ
にうなってしまう。調査報道による説得力の強さに誰しも驚くであろう。
本来なら、こうした重要な書物は原書が出ると同時に読んでおかなければならな
いのだろうが、いかに重要な書物でも骨の折れる原書にあたる時間はなかなか取
れないのが現実である。
日本国内の三沢基地にも国家安全保障局(NSA)に情報を提供するためのアン
テナ群が建てられていることが、ハーガー氏の書物でも詳述されており、アメリ
カによるこうした不法行為に対して、どういったアクションを採ったらいいもの
やら、考え込んでしまった。
エシェロン国際盗聴網が行っているのは、海底ケーブルと通信衛星から漏れる通
信を特殊機器で収集し、コンピューターに蓄積し、必要な情報を翻訳・分析する
のが主な作業である。
電子メールのような文書情報だけでなく、電話による音声情報もデジタル化して
収集している。電話番号や、話している人物の名前や声紋を探ることで、特定の
情報をアクセスすることができるプログラムが利用されているようだ。
こうした文書と音声情報が、UKUSA同盟各国の秘密基地にあるディクショナ
リーと呼ばれるコンピューターに分類して蓄積される。
蓄積する場合には、私たちがパソコンで行っている検索方法と同じように、いく
つかのキーワードごとに分類する。例えば日本の農業に関することなら「日本」
「農業」「輸出作物」など、諜報活動に必要と思われるキーワードにもとづいて
大量な文書がため込まれる。
NSAの指示にもとづいて、各国の盗聴機関の分析官と呼ばれる職員がこれらの
文書を解読、翻訳し、その結果がワシントンのNSAに集約されるシステムとな
っているのである。
ニュージーランドの基地は、地勢的位置を利用して、太平洋諸島の国々や日本、
あるいはロシアの船舶などの通信を主として手がけている。日本語の文書を英語
に翻訳してワシントンに届けるのもニュージーランドの担当である。
ニュージーランドという独立国家が、なぜアメリカのスパイ作業に協力するのか
という大きな疑問が生じるが、この秘密ネットワークはニュージーランドの為政
者が知らないうちに、米国やオーストラリアから調達された機器を元にして、あ
たかもニュージーランド軍のための諜報機関を装って作られていたのである。
つまり、米、英、カナダ、オーストラリア、それにニュージーランドの諜報官僚
たちが、国境を越えて、政治家たちに知らせることなくちゃっかりと築き上げた
のが、このエシェロンという諜報網なのだ。

◆米国NSAがエシェロンの指令基地

ハーガー氏の著書に敏感に反応したのが欧州の国々であった。EUは調査委員会
を発足させ、二〇〇〇年七月、エシェロン国際盗聴網の調査を開始し、二〇〇一
年七月に公式の報告書を発表した。
この報告書によって、エシェロンという符牒で呼ばれる国際盗聴網が存在すると
いうことがはっきりした。
エシェロンに所属する機関は次のとおりである。米国安全保障局(NSA)、英
国政府通信本部(GCH)、カナダ通信保安庁(CSE)、オーストラリア防衛
通信本部(DSD)、ニュージーランド情報通信保安局(GCSB)である。
エシェロンの各国機関にはディクショナリーと呼ばれる大型コンピューターが、
窓のない完全空調の建物に設置されており、盗聴対象項目のあらゆるキーワード
、個人名、電話番号などを蓄積している。電子メールや短波通信を大量に傍受し
て溜め込み、各国機関が協力してそれらの文書や通信を翻訳する。
また、暗号の解読技術も極めて高度に発達しており、各国が大使館とやりとりす
る暗号などのかなりの部分を解読している模様だ。
EUの調査委員会は、特にエシェロンが各国の経済情報や人権団体の活動を傍受
していることに注目している。つまり、エシェロンは軍事関係の諜報だけでなく
、経済動向も調査して米英に有利な取引を行ったり、各国の人権団体の動きも監
視している可能性が極めて高いのである。
NSAが他国の機関に命令している例のひとつとしてハーガー氏は、今年三月に
興味深い文書を入手し、日本の読者のためにその秘密文書を公開している。この
文書は英国のオブザーバー誌がすっぱ抜いたものだ。
NSAのフランク・コザという名前の職員の署名による、おそらく英国の諜報部
に向けて出したと思われる「最高機密」と指定された文書である。
この文書には、次のような内容が記されている。
「NSAは米国と英国を除く国連安全保障理事会のメンバーが、イラク問題に対
してどう考えているのが、どういう態度で決議にのぞむのか、どういう国々と連
携しているのかなどを探る作戦を開始した。これはアメリカの政策を有利にする
ための作戦であり、同時に国際社会の関心をパキスタンに向かせる作戦とも連動
している。特に、国連安全保障理事会メンバーであるアンゴラ、カメルーン、チ
リ、ブルガリア、ギニアを標的として作戦を実行すること。国務長官が国連安全
保障理事会に証拠提出をするので、来週半ばあたりに多くの文書が飛び交うだろ
う。これらの国を対象とした傍受・分析作業に集中して欲しい」
というものである。
つまり、アメリカのイラク侵攻を正当化するために、各国の諜報機関はアメリカ
政府に協力せよというのだ。
この文書からわかるのは、私たちが知らないうちに、アメリカ政府はアングロ・
サクソンだけの連合国を秘密裏に形成し、その盟主として諜報機関を通じて、国
際世論操作を行っているようだ。
さて、EUはエシェロンにどう対応したのであろうか。
まずEUは調査委員会を設置する前に、ダンカン・キャンベル氏という英国のテ
レビ・ジャーナリストに調査を依頼した。
キャンベル氏は二年かけてハーガー氏の書物の裏付け調査をし、エシェロンがハ
ーガー氏が指摘しているとおりに存在していることと、アメリカの企業がエシュ
ロンを利用してEU企業を国際入札で追い落としたことが二回あるとの調査結果
を発表した。
これを受けたEUは三十二人のメンバーによる調査委員会を発足させ、二〇〇一
年五月にはワシントンを訪れ、NSA当局との面談を要求している。しかしNS
Aはこの面談の要求を拒否している。にもかかわらずEUの調査委員会は詳細に
わたる報告書を完成させ、UKUSA五カ国による国際盗聴網を阻止する行動を
とらなければならないという提言をまとめている。
特に英国に対するEU諸国の怒りは相当なもので、フランスがあくまでもアメリ
カのイラク侵攻に反対するのには、こうしたバックグラウンドもあるということ
も、考えておく必要があるであろう。
しかしながらエシェロンに対するEUの怒りは、むしろ盗聴によってEU企業の
国際競争を阻害しているという点からきているようで、明確な国際法違反である
盗聴活動に法的対抗措置を採るという動きには、今のところ発展していない。む
しろ、フランスがこのシステムに逆に興味を持ち、自前の国際盗聴システムを構
築しようとする動きさえ見せている。
エシェロンはどんな国や団体を対象に、何の目的で傍受作業をしているのだろう
か。エシェロン・ウォッチャーによれば、有名な例としては、ジョン・レノン、
マザー・テレサ、ダイアナ元皇太子妃などの名前があがっているが、真偽のほど
は定かではない。しかし、NSAの元職員などが断片的に伝えているこうした有
名人の名前から、米英に対する反体制運動に結びつきそうな人物の通信が、積極
的に傍受されていることは間違いがないようだ。

◆甘く見られている日本発の通信

さて、日本はエシェロンの傍受対象にされているのだろうか。ハーガー氏の指摘
によれば、特に外交文書がかなり傍受されているという。
エシェロンの各国の傍受基地が日本の情報の何を盗み取るかということについて
は、地域ごとに分担が決まっている。
日本政府が太平洋地域で展開している貿易、海外援助、漁業などの政策や、国際
会議などの情報を扱うのは、ニュージーランドの担当である。
日本大使館は通信内容の機密の度合いに応じて、暗号を区別し、主としてテレッ
クスでのやり取りをしているという。難易度の低い暗号が使われた場合は、ニュ
ージーランドの傍受基地の分析官は、難なくその内容を読み取ることができると
いう。
ニュージーランド情報通信保安局(GCSB)が傍受する日本大使館の電文は、
ビザの発給や文化行事、あるいは定期外交報告などであり、こうした文書は機密
扱いではないので、傍受が簡単なそうである。しかし、一見なんでもないような
内容から日本政府の外交方針を読み取るのが、分析官という高度な訓練を受けた
スパイの仕事である。
また太平洋地域の在外日本公館は、外務省と衛星通信で連絡しているので、ニュ
ージーランドが日本の太平洋地域の情報を盗むことは困難だった。
ところが一九八九年にニュージーランドのワイホバイという場所に通信衛星専門
の傍受基地を設置し、日本大使館の情報を読み取れるようになった。これらの電
文を分析した日本発の情報にはJADという符牒がつけられ、エシェロン各国の
諜報機関に供給する作業が開始された。
ニュージーランド情報通信保安局(GCSB)では分析官たちが通信内容ごとに
データを仕分けし、翻訳する。これをエシェロンの共通書式に従って「最高機密
」「機密」などに分類する。日本語の情報を傍受するためにはコンピューターの
システムに日本語を組み込まなければならない。この作業はアメリカのNSAが
行い、さらに傍受用の特殊なプログラムを開発して、ニュージーランドに持ち込
んでいる。
JAD情報は一般的にはたいくつ極まらないものばかりで、ほとんど役に立たな
いそうだが、日本の役人はときどき油断して「お宝」情報を漏らしてしまうこと
がある。
語り草となっている話として八十年代初めの出来事がある。日本のある外交官が
貿易産品の価格交渉での買い入れ可能上限額を、日常連絡用の外交文書で送って
しまったそうである。その結果、ニュージーランド側の食肉団体が大儲けをする
ことができ、GCSBの存在価値がおおいに認められることになったそうだ。
日本語を傍受する部署はK部と呼ばれる部局にある。K部にはKP課とKE課が
ある。
Kの意味は単なる部署記号らしいが、Pは太平洋州の意味で、KP課は太平洋諸
島国家の政府活動やフランスの核実験の監視を行っている。Eは経済の意味で、
KE課は南太平洋の日本の外交通信、ロシアと日本の漁業、さらに南極圏の各国
の経済活動を監視している。
またニュージーランドで傍受できない情報に関しては、アメリカが三沢基地に保
有している通信傍受施設からも供給され、日本語に強いスタッフが常駐している
ニュージーランドのGCSBで分析作業が行われているようである。
したがって、日本が見張られているのは、むしろ外交活動よりも経済活動である
と考えたほうがいいだろう。
その意味で、エシェロンは外務省の文書や電話だけでなく、数多くの日本企業の
動向を探っていると思われる。つまり、私たちが日常的に利用する電子メールや
国際電話も、傍受されていると考えて間違いがないであろう。

◆ 国際盗聴網にどう対応すればいいか

もちろんエシュロンのような不法な活動は、法的にはどの国の法律にも違反する
活動であろう。国を越えた諜報活動は、アメリカや英国の国内法にも違反してい
ると思われる。
ところが肝心のアメリカですら、NSAは下院情報委員会からの資料提出要求を
、諜報の秘密を理由として拒否する始末で、アメリカ国内での告発活動もままな
らないようだ。こうした活動に目をつぶる歴代の政権に庇護されながら、NSA
はその活動内容を一向に公表しようとはしない。
アメリカには諜報機関が十三もあり、お互いの組織が競争活動をすると同時に、
スパイ機関同士の組織温存をはかるために、お互いに助け合うということも行っ
ている。
代表的な諜報機関としては、NSAを筆頭に、CIA、DIAなどが有名だ。十
三の諜報機関をあわせた職員数は二十万人程度と推定され、年間三百億j程度の
予算が全体に配分されていると思われる。
CIAなどの古くからの諜報機関は秘密活動を伴なうスパイ活動を行っているこ
とは広く知られているが、NSAの職員は人前にその姿を表わさない。あくまで
も、コンピューターを使った盗聴活動と、暗号解読活動を専門としているので、
なかなかその実態が表に出ない。
さて、日本に住んでいる私たちは、この不法な国際盗聴活動にどう対応したらい
いのであろうか。
日本国憲法二一条では「通信の秘密は、これを侵してはならない」と定めており
、それを受けた電気通信事業法四条では「電気通信事業者の取り扱い中にかかる
通信の秘密は、侵してはならない」とされ、違反者には二年以下の懲役又は五十
万円以下の罰金が課されることになっている。
三沢基地の米軍傍受施設が行っている盗聴活動から、具体的な盗聴の事実を証拠
としてあげるのはなかなか難しい仕事だと思われるが、アメリカの市民団体の協
力があれば、退役軍人などから具体的なデータがもたらされる可能性がないわけ
でもない。
また、アメリカの市民団体は、NSAの分析活動に混乱をもたらすために、NS
Aが使うキーワードを大量に打ち込んだ文書を電子メールで流し、NSAのディ
クショナリーに過剰負担を起させようと呼びかけた。呼びかけたのはアメリカの
弁護士リンダ・トンプソン氏。
トンプソン氏は、効果的なキーワードとして、次のようなものをあげている。一
部を紹介しよう。
「米連邦捜査局(FBI)、米中央情報局(CIA)、米国家安全保障局(NS
A)、米国税庁、アメリカ教育連盟、米国防総省、オクラホマシティー、 拳銃
、テロリズム、爆弾、薬物、特殊部隊、憲法、権利章典、ホワイトウォーター、
イランコントラ、モサド、米航空宇宙局、英国諜報部、ロンドン警視庁、マルコ
ムX、革命、ヒラリー、ビル・クリントン、ゴア、ジョージ・ブッシュ」
トンプソン氏の呼びかけが功を奏したのか、ZDネット日本版が二〇〇〇年一月
三十日に興味深いニュースを配信している。
「米国家安全保障局のコンピューターに障害――原因は大量傍受による過負荷?
」と題した記事によれば、NSAのコンピューターシステムが「深刻な」障害に
見舞われ、一月二十四日から三日間にわたって諜報データの処理に支障をきたし
た。
 NSAはメリーランド州フォートミードにある本部のコンピューター復旧のた
め、数千人時にも及ぶ技術者の手と、百五十万jの費用を費やしたという。NS
Aの記者発表によれば、「この障害によって、収集した情報そのものが影響を受
けることはなかったが、情報の処理には支障をきたした。情報処理のバックログ
はほとんど完全であり、NSAでは重要な情報が失われたことはないと確信して
いる」ということだ。
またこのNSAのコンピューター障害を最初に報道したABCニュースによれば
、NSAディレクターのマイケル・ヘイドン米空軍中将は「今回の問題はYK2
関連のものではなく、大量の情報を傍受したことによるコンピューターシステム
の過負荷が原因だと」述べている。
こうしてNSAに対する批判は、海外だけでなくアメリカ国内でも高まっており
、NSAは少しずつ情報公開をせざるを得ない立場に追い込まれている。
その第一歩としてNSAは十年ほど前に「国立暗号博物館」を本部の敷地のはず
れに設けている。また最近では「オープンドアー・プロジェクト」なるものを発
足させ、ホームページを開設し、第一次世界大戦から第二次世界大戦にいたる期
間の諜報文書を公開している。
しかしNSA本部自体は誰も入れないドアにさえぎられている。国際盗聴機関が
はるか上空のかなたから、コンピューター技術を利用して私たちを監視する時代
は、いつまで続くのだろうか。         了

  ▲▲▲▲▲▲▲ 引用おわり ▲▲▲▲▲▲▲


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