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【参考】『石原莞爾選集7 新日本の建設』より一部抜粋
http://www.asyura2.com/0311/dispute15/msg/277.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 10 月 30 日 02:51:59:Mo7ApAlflbQ6s

(回答先: 別宮氏の「石原莞爾批判」評価  その1 − 悲しむべき批判内容 − 投稿者 あっしら 日時 2003 年 10 月 29 日 20:16:16)


別宮氏:「そして、以降の統治の基本をなすのは農本主義とする。これは人口を農村に集めすべての人間に耕作を義務つけ、副業として工業をやらせるというポルポト張りの施策だった。これは緑の革命という農業革命が起きたことがわからず、労働生産性の向上、肥料、種子の改善を石原は理解できないことによる。現在でも耕地面積の縮小が収穫の減少ととらえる人は多いが。残念ながら現場にいるよりは大学の農学部に行ったほうが良い。これは社会科学でなく自然科学だ。現在先進国で専業農家の総所帯に占める比率はどこも5%以下だ。」
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別宮氏が、石原莞爾の都市解体・国民皆農・農工一体という考えを理解しないまま表面的な思い込みで批判を加えているので、石原の著作から関連するものを少しばかり引用する。


『石原莞爾選集7 新日本の建設』


「新日本建設大綱」P.219〜


一、建設の目標

敗戦によって、日本はこの狭小な国土に八千万の人口を養わねばならなくなった。しかもそれは辛うじて生存を維持するのではなく、すばらしく健康な身体を養う生活でなければならぬ。更に身体の強健のみに止まらず、必要な分野に於いては列強の水準を突破する化学文明を持つのでなければ、我等は民族の誇りを満足させ得ない。

右の条件を可能にする新建設の目標は次の三である。

都市解体
農工一体
簡素生活


この建設目標は、資本主義およびその後継者をもって自ら任ずる社会主義の立場よりすれば、文化の進歩に逆行するものと見られるかも知れない。
即ち巨大都市を中心とする大規模工場、いわゆる生活の向上と称する近代的人為生活等を文化進展の方向と思い込んでいる現代人にとって、この三目標は驚倒に値する非常識な主張とされよう。
しかし冷静に考えるならば、近代文明がもはや行くべき道を行き尽くして、ここに何等かの大転換を必要としている事は、何人も認めざるを得ないところと信じる。


[以下、別宮氏の批判に関わる部分の抜粋]


「生活程度の向上に対する人類の欲求は、都市文明なる特殊の環境に支配されていたずらに浪費贅沢の弊害を深め、都市自体また道義の退廃その極に達し、各種慢性病の巣窟と化した。」

「今日の文明が都市の所産であるのみならず、文化人の都市に対する愛着は深刻を極め、その魅力は脱け難い。」

「東京の解体を機として、皇居は景勝の地にお移り遊ばされるものと拝察する。」

「全国民が農耕を営み、各家庭の主労働力は各種の職業(主として工業)に従事し、家族労働力をもって自家食糧を生産するものとすれば、食糧問題は根本的に解決するのみならず、農業生産と工業生産は矛盾なく拡充せられ、農と工との相克は消滅して一体となり、農工一体の産業理想が実現する。」

「家族一同が天地の恵みに浴して作物の手入れをすることは無上の慰安であり、殊に子供等にとっては天国の如き生活となるであろう。」

「耕地の整理分合、道水路改廃、新墾、土地改良などに努力して、自ら先ず専業農家と自給農家に分かれる態勢を整えることが最も望ましい。かくて工業の進出とともに漸次専業農家は分解してその数を減じ、遂には林産、繊維、パルプ、燃料等の原料を生産するもののみが専業農家として残り、国民皆農の理想が完成するであろう。」

「国民皆農、農工一体の新しき国土に於いては、健全なる農村的環境に培われる優秀な労働力と、運輸、通信、動力等の発展に即応して適宜配置せられる工場ないし作業場の分散組織によって、最も健全にして最も高き生産力の実現が可能となる。また、工業の地方分散が農業および農村生活に与うべき科学、技術、殊に機械と電気の恩恵は、徹底せる国民皆農を予想する我等の特に希望するところであり、国民の能力はこれによって飛躍的に向上するものと考えられる。
かくして都市による農村支配、農業と工業の対立は意義深き終焉を告げるであろう。」


「高き科学、技術を採用し、健全な自給自足生活を楽しむ国民皆農の日本には、労力不足も土地不足もあり得ないであろう。」

「(イ)自動車。自動車工業は将来の日本工業の花形となるであろう。道路の整備として併行して、自転車に代わり小型自動車を各家庭に持つようになるのは、決して遠い将来のことではないことを期待する。」

「(ロ)飛行機。(略)狭くて長い日本には中型高速の飛行機が必要であり、また、山岳によって幾重にも隔てられている各地の連絡には小型で安全な飛行機を大量に必要とする。山脈を越えての輸送や、山奥の資源を搬出するためにはヘリコプター(竹トンボ式の飛行機)が使用されるであろうし、或いは故清水芳太郎氏が着想した竜巻飛行機のような浮力の非常に大きな航空機を早く実用に供してみたいものである。」

「(ハ)鉄道。鉄道の広軌幹線は北海道から鹿児島までを一日以内の快適な旅行とする。従来の狭軌鉄道は画期的な整備を加え、完備した道路網と緊密に連絡して、地区輸送の要求を遺憾なく充足したい。」


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