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(回答先: 武士道しかないの、われわれ?新生日本には不要だね。 投稿者 yoshidayama 日時 2003 年 10 月 12 日 17:38:34)
左翼はおろか、右翼ですら、フランス革命以後にできた概念である。それ以前はなかった。国民、愛国主義、国粋主義、徴兵制、国防といった概念もまたフランス革命にできた思想であると考える。古代西洋には国民・国防概念はあっただろうが、中世になると、戦争は騎士や傭兵が勝手にやるものと長く思われていた。
日本でフランス革命にあたるのが明治維新だ。これで、武家の支配が終わるとともに、皮肉にも武門の家柄の思想でしかなかったものが国民全体の思想とされるようになった。日本人のほとんど9割以上は農民だった。そして、江戸時代までは農民は農民、職人は職人、商人は商人、武士は武士でそれぞれの職業に励むのが良いとされたのだが、つまり農民に刀はいらないし、武士を気取る必要もない。否、それはむしろやめろと言われるくらいだ。しかし、明治になると徴兵制が成立し、「日本人はみんなサムライなんだ」という必要が出てきた訳だ。武士を一般国民に解禁する、という感じか。
さらに、開国後は豪商も平和的な商人から国際的なブルジョアに飛躍する必要もあった。
「ミカド」は「テンノウ」となり、舟遊びが仕事のお公家さんのように簾の奥から呼びかけるのではなく、進んで国民の前に姿を見せて存在をアピールする必要が出てきた。明治22年には学生達が天皇を迎えるに当たり、「万歳」という言葉で迎える事に決めた。「万歳」の読み方であるが、最初「バンゼイ」とか「マンザイ」とか色々思案したようだが、面白いので「マンザイ」でも良かったかなとも思う。