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小泉首相は「日米同盟」を連呼している。これほど「日米同盟」の念仏を唱えないと、あの世に行ってから地獄に落ちるとでも想っているのだろうか。
「日米同盟」は安保条約に他ならない。しかし、安保条約は防衛同盟であり、片務条約だ。これをイラクへの自衛隊派遣の口実にするなら、安保条約を改定しなければならないだろう。安保条約をどう読もうが、イラクへ自衛隊を派遣する義務があるとは読取れないのだから。
自衛隊派遣の口実を同盟関係に持ち込むならば、安保条約を攻守同盟にして、双務条約にしなければ辻褄が合わないだろう。しかし、アメリカが攻守同盟の双務条約などを受け入れるわけがない。そんな条約を受け入れたら、日本が勝手に起こした戦争でもアメリカは付き合わなければならなくなるのだから。
「日米同盟」に全面的に拠りかかり、アメリカに日本の安全を護って貰うしか手がないと言うのなら、なぜ自衛隊を持つ必要があるのか。全てアメリカに任せれば、世界第二位の軍事費を費やしている自衛隊などいらない筈だ。さっさと役立たずの自衛隊は廃止すべきだろう。
それから、この「日米同盟」を連呼している下地に北朝鮮脅威論がある。しかし、小泉首相は訪朝してピョンヤン宣言に署名した。あの条文の中にこう書いてある。「3、双方は、国際法を順守し、互いの安全を脅かす行動をとらないことを確認した。また、日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した」。さらに、「4、双方は、北東アジア地域の平和と安定を維持、強化するため、互いに協力していくことを確認した」、と。
これはどうなる。このピョンヤン宣言を取り消したという話しは聞かない。とすれば、この合意はいまだ有効だということになる。ならば、日本の安全を北朝鮮が脅かす筈がないだろう。だったら、北朝鮮の脅威を根拠にして「日米同盟」による日本の安全保障を説くのは誤りだ。しかし、現実問題として北朝鮮が日本の安全を脅かしていると言うなら、この宣言は当然破棄すべきだ。そうせずにそのままにしているのなら、小泉首相は不作為の罪を免れまい。
このように、あちらもいい加減、こちらもいい加減で、場当り的な「言葉遊び」に耽っていられては、国民は大迷惑だ。なんでもいいからアメリカの言う通りに、金魚の糞のように付いて行く姿は、国際社会から失笑をかうだろう。こんな状態を続けていくなら、国際社会の国々が日本と直接交渉をするのは、日本から直接金を引き出す時だけになり、その他の懸案はアメリカと交渉すれば済むことになる。小泉のやっている事は、この日本国をなんの理念も気概もない、みすぼらしい姿にして、国際社会にさらけ出す事だ。
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