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誘拐交渉人 驚くべきテクニック(フジテレビ)
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投稿者 エンセン 日時 2003 年 12 月 13 日 17:36:18:ieVyGVASbNhvI

(回答先: 確か、某M物産人質事件の解決に、機密費で解決? 投稿者 ジャック・どんどん 日時 2003 年 12 月 13 日 13:32:29)

 
誘拐交渉人 驚くべきテクニック

 世界的規模で多発する誘拐事件にも、ネゴシエーターは存在する。警察ではなく民間人である彼らは、誘拐交渉人(キッドナップネゴシエーター)と呼ばれる。1986年にマニラで起こった三井物産支店長誘拐事件でも、支店長の若王子さん(当時53歳)を救出するのにこの誘拐交渉人の影での活躍があったという。この救出劇に深く関わったといわれる、世界的規模のエージェンシー、コントロール・リスクス・リミテッドの日本支社で、誘拐交渉人の実態を探った。
 コントロール・リスクス・リミテッドは総合危機管理コンサルタント会社で、ロンドンに本社を置き世界の大都市に支店を持ち、43カ国1100企業と契約を結んでいる。
 この会社の日本支社長である山崎氏は、誘拐交渉人をこう示す。「多くの場合、警察と被害者である企業や家族の立場は違います。ご家族や企業は、人質となったお父さんや企業の幹部が無事帰ってくれれば、犯人はつかまらなくてもいいわけです。ところが政府としては、治安維持の点から犯人を検挙し、同じような事件の再発防止をしていきたいというのがあります」。
 「そこで、様々な立場を分析しながら人質の救出に向けて努力をする、というのが我々の仕事なんです」。
 また、犯人が要求する膨大な身代金を、家族が確実に支払える額に引き下げる事も重要な仕事だという。そこで、具体的な例を上げて仕事内容を聞こうとしたのだが、社内のルールで契約している企業名についても、関与した事件についても話すことはできないと言われた。若王子さんの事件についても、関与をノーコメントだった。ここでは、彼らの具体的な活躍を聞くことはできなかった。
 そこで我々は、会社に属さず個人で活動する誘拐交渉人に取材を申し込んだ。しかし、彼らと接触することは困難を極めた。誘拐交渉人はあくまでも影の仕事人であり、マスコミの取材を受ける可能性はゼロに等しかった。
 そんな中、ついに1人の誘拐交渉人の独占取材に成功した。彼の名はマーク・ブレス。世界中でおきた誘拐事件で多くの犯人と交渉をし、事件を解決してきた腕利きの誘拐交渉人である。実は彼は、数年前にこの仕事を辞めており、現役でないことから取材に応じてくれたのだった。
 誘拐交渉人は、事件の関係者全ての意向を理解しなければならないという。警察は誘拐交渉人の仕事を妨害することもあるので、警察の動きを読みながら犯人と交渉を進めていかなくてはならないこともある。誘拐交渉人は軍隊出身者が多く、その知識が役に立つのだそうだ。
 彼は1980年にイタリアでおきた誘拐事件を例に、そのテクニックを教えてくれた。ローマで会社を経営する実業家、セルジョ・マルティネッリが、帰宅途中に誘拐された。マークが担当した事件の中でも、身代金の額が桁違いに多かった事件だった。
 犯人は、身代金として200億リラ(当時約53億円)だった。セルジョは手広く事業を成功させていたため、莫大な額を要求されたのだ。だが、そんな金は一家にはなかった。交渉人はまず、犯人もそれだけのお金を取れるとは思っていないといって、家族を落ち着かせた。
 そして、マークは家族が今後生活していくのに無理なく払える額を聞いた。すると妻は、9億リラ(約2億4000万円)と答えた。要求額の実に20分の1以下だった。凶暴な犯人の気持ちを逆なですることなく値切り、また人質を傷つけることなく解放させるには、どうすればよいのか?
 マークは妻に、次の電話で5億リラならなんとか払えると答えるように言った。妻は、犯人を怒らせてしまうのではないかと心配した。マークは、まずは少なくても身代金を払う意志がこちらにあることを犯人側に知らせることを目的としていたのだ。
 さらに、身代金はすぐには全額用意しない。今、やっとのことで4億2千万リラは集めたので、残りは必ず明日そろえると伝えさせた。たとえ少ない額でも集めるのに苦労している、しかし必死に集めているという誠意を相手に感じさせるためだ。
 次に、人質が無事であるかを確認する。その方法として、犯人に人質への伝言を頼み、その答をもらうというものがある。その時伝言の中に人質しか知らないメッセージをおり込むのだ。人質が死んでいれば、返事が不自然になるのだ。
 誘拐交渉人は電話に出ず、あくまで影でアドバイスをする。これが彼らのスタイルである。マークがこの家を訪れたのは事件発生から4週間後だったのだが、この時既に警察の姿はなかった。年間400件もの誘拐事件を撲滅できずにいたイタリア警察は、この事件を重要視していなかったのである。
 数日後、犯人側は人質によって書かれた手紙を送ってきた。そこには、「私は身代金をしぶる家族に失望した」と書かれており、家族はとても動揺した。しかし、マークはこれが犯人の脅しで作戦であると見破った。人質を脅し、無理矢理書かせたというのだ。
 犯人はこの手紙の後、身代金の吊り上げに出た。家族が動揺したであろうところを突いたのである。
 やはり額が少ないので10億リラに上げろという犯人に対し、マークは妻に、10億リラは無理でも、夫を返してくれたら土地を売ってでも支払額を増やすということを匂わせるように指示した。そして、マークの思惑通り、最終的な支払額は7億リラ(約1億8千万円)で合意させたのだ。
 政府は誘拐ギャングに身代金を支払うことを阻止しようとしてきた。これ以上同様の犯罪を増やしたくなかったからだ。
 マークはこの妨害もかわし、無事身代金の支払いをし、ついにセルジョは3ヶ月ぶりに無事に家に戻ってきたのであった。身代金は、当初の20分の1以下であった。
 マークはこう話す。「この仕事は、確かにビジネスだと言うことができます。しかし、他のビジネスと大きく違う所があります。普通の交渉なら、進まなければ取引を中止することができる、しかし、家族が誘拐されたとなると、交渉が進まないからといって取引を中止することはできません。何故なら、そこには大切な命がかけられているからです」。

http://www.fujitv.co.jp/jp/unb/contents/p105_3.html

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