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No.104 (2003/12/02)憂鬱な季節・・・
早いもので、今年も師走を迎えました。風力発電について連載を行ったせいか、このところ各電力会社や電力中研、そして核融合科学研究所といったネットワークからのアクセスが特徴的です。変わったところでは「navy.mil」アメリカ合衆国海軍のネットワークからのアクセスもありました。ちょっと不気味です。農林水産省からは継続的なアクセスがあるようです。
さて、12月、また全国各地で全く無駄なエネルギー消費である夜間イルミネーションの報道が目立ってきました。毎日のように環境問題についての報道がされる中、なぜこうした100%疑いなく無駄なエネルギー消費である夜間イルミネーションに対して、これを環境問題と結びつけて批判するような報道が皆無なのか、私には全く理解できません。結局衆人の環境意識、あるいは報道する側にも、本気で環境問題を考えている人は、まだほとんどいないというのが実情なのだと思います。
この時期を迎えると、「今年もまだ環境問題は認知されていないのだ」ということを再確認させられ、憂鬱な気分になってしまいます。
それに引き換え、産業界は環境ブームで元気です。「エコ」を冠した新商品で大もうけをたくらむ自動車メーカー、家電メーカー、機械メーカーなどなど。少なくとも、日本において環境問題は工業生産部門に新たな市場を与えて、経済を活性化するためには一役買っているようです。
基本に戻って冷静に考えて見てください。環境問題とは、荒っぽく言えば過度の工業生産が、地球環境における物質循環を傷つけ、人間の生存環境が悪化する問題なのです。個々の技術的な判断は必要ですが、全般的な方向として、工業生産が活況を呈するような政策が、本質的に環境問題を改善することにはならないのは当然だと思うのですが、いかがでしょう?
そう言えば、この数日間、NHKが地上デジタル放送開始の馬鹿騒ぎをしています。人の金を集めて全国各地に極めて贅沢な放送施設を建設し、頼みもしないのに勝手に放送をデジタル化して、既存の放送・受信システムを一挙にスクラップ化して、家電・通信機器メーカーに「デジタル化特需」の巨大な買換え需要を創設する、見事なものです。これによって家電関連の廃棄物は一挙に増大することになります。
更なる多チャンネル化をしたところで、有用な情報などないじゃないですか!下らぬ情報が溢れかえり、更なる消費者の欲望を喚起し、電力需要を増大させることになります。娯楽を享受するために資源を浪費し、大量のエネルギー消費を生む工業技術の方向性、ないし倫理観を問い直さなければならないのではないでしょうか。
http://env01.cool.ne.jp/index02.htm