現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ31 > 876.html ★阿修羅♪ |
|
---------------------------------
http://www.ibaraki-np.co.jp/contents/news/2003/news/1-1.htm
2003年11月14日付
◆謎多いコイヘルペス コイ大量死、全国に拡大 発病メカニズムも不明
「とうとう来たか」−。関係者が恐れていたコイヘルペスウイルス(KHV)が日本にやってきた。強い感染力と高い致死率で、霞ケ浦をはじめ、全国で猛威を振るう。霞ケ浦だけでも三億円近くの被害。コイだけの病気で人体に害はないとされるが、病理解剖でも目立った所見はなく病気のメカニズムは不明。関係者は「なぜ死ぬのかが分からないと抜本的対策も…」と悩む。
▽ウイルスが出た
県内水面水産試験場が霞ケ浦で死んだコイを初めて調べたのは十月二十二日。目立った所見はなかったが、コイの腎臓をすりつぶした液を注射した幼魚は間もなく死んだ。同試験場の渡辺一夫場長から送られたサンプルをDNA分析した三重県の水産総合研究センター養殖研究所でKHVを確認した。
同研究所の飯田貴次病害防除部長は「検査の準備はしていたが、データを見た時はショックだった」と振り返る。
▽感染経路は不明
KHVが初めて確認されたのは一九九七年のイスラエル。欧米を経て、昨年はインドネシアで大流行し、日本は今年七月から、水産資源保護法に基づきコイの稚魚、幼魚の輸入を規制した。
霞ケ浦が国内の震源地ともみられたが、霞ケ浦産のコイを持ち込んでいない地域でも発症例が確認された。感染ルートは絞り込めない。
日本獣医畜産大の畑井喜司雄教授(魚病学)は「他種魚がウイルスの運び屋になっている可能性も否定できない」と話す。
▽ワクチンも絶望的
KHVの高い致死率も謎。宿主をどんどん殺してしまえば、ウイルスとして生き残ることも難しくなる。
水温が下がると活性が下がるKHVは冬場沈静化しそうだが、畑井教授は昨年流行したインドネシアで今夏に再発したことを挙げ、春以降ぶり返す危険性を指摘する。
飯田部長は「生き残ったコイにKHVの免疫ができる可能性はあるが、今は感染魚を排除するしかない」と話す。
ウイルスにはワクチンが有効だが、開発には歳月と投資が必要。渡辺場長は「ニシキゴイならともかく、マゴイに高価なワクチンでは…」と悲観的だ。
「再発の不安と背中合わせでは、操業できない」という養殖業者の声に応える解決策は見つかっていない。
-------------------------------