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「喫煙は死を招く」 EU圏でタバコの箱に警告文
http://www.janjan.jp/world/0311/0311118507/1.php
2003/11/13
ブリュッセルにあるEU(欧州連合)政府(以下ブリュッセルと記す)の指令に従ってドイツ、フランスでは10月1日より(国毎に導入日は異なる)白地に黒の太字で煙草の箱の表側の約30%の面に、「喫煙は死を招く」又は「喫煙は喫煙者自身そしてその周囲の人の健康に重大な損害を与える」と印刷された煙草がたばこ屋に姿を現した。
この迫力ある警告文は煙草消費者に一目瞭然になるように、太さ3mmの黒枠で囲まれている。そして裏側の40%の面にはブリュッセルにより定められた14種類の公衆衛生警告文のひとつが印刷されている。
1)喫煙者は早死にする。
2)喫煙は動脈を詰まらせ、心臓発作や卒中発作を引き起こす。
3)喫煙は致命的肺癌を引き起こす。
4)妊娠中の喫煙はあなたの子供に損害を与える。
5)子供をあなたが吸う煙草の煙から護れ。
6)医者及び薬剤師はあなたの禁煙を手助けできる。
7)喫煙は強い依存を生じさせるから、煙草に手を出すな。
8)禁煙は致命的心及び肺疾患の危険を減少させる。
9)喫煙はじわじわと苦痛を伴う死を引き起こしうる。
10)禁煙の手助けをしてもらいなさい。○○○番まで。(無料コール)
11)喫煙は血行障害を起こしえて、不能を引き起こす。
12)喫煙は皮膚の老化を引き起こす。
13)喫煙は精子を害しえて、生殖能力を減少させる。
14)煙はベンゼン、ニトロサミン、フォルムアルデヒド、シアン化水素を含有する。
又、MildだとかLightのような害が少ないような印象を与える表示は禁止となった。この新煙草包装完全導入に向けて国毎に移行期間が設けられており、例えば、ドイツは2004年7月1日、フランスは2004年5月1日以降、黒枠に入った警告文なしの従来の煙草は姿を消す。
英国私立癌研究団体の報告によると、喫煙者の16%は75歳までに肺癌で死亡するという。非喫煙者のその割合は0.4%であり、喫煙者の肺癌死の危険は非喫煙者の40倍も高い。
さて、反喫煙を前面に出して、煙草税が引き上げられて、煙草は値上がる一方だが、ドイツの場合、2002年度は01年度に比べて8%近く煙草消費が延びている。しかし煙草の高値は特に若者層には痛手であり、彼らの煙草離れ、又は喫煙量の減少が見られるという。
ところで、厳しい警告が印刷されている煙草はその思惑通り、喫煙者を煙草離れさせうるだろうか。警告文が叫ぶ煙草の害は喫煙者も既に承知のことであろう。この脅かしで、喫煙者の中には罪責感を持つ者がいるだろうが、果たして禁煙に到達するだろうか。特に根っからの喫煙者であれば禁煙は困難であろう。
それではこの荒っぽい標語は何の意義があるのだろうか。ドイツのキオスク(売店)ではこの気味悪い煙草の包装を覆い隠すpacket-jacketと呼ばれるボール紙製の各自が簡単に折り畳んで、煙草の箱に被せてしまうシガーケースが商品化されて、40又は50セントで売られているという。
喫煙者に政治的干渉で狂信的な世話を焼くのは行き過ぎ行為ではないだろうか。喫煙、禁煙の選択は個人レベルでするもので、国が個人に代わって選択決定することではないと思う。ブリュッセルの官僚的狂気だ。国民を指図によって、正しい軌道に導くことに心酔している。
あらゆる領域で全てを規制する傾向があるのは危険であると考える。個人の自由を尊重して、個人に責任を委ねるべきではないだろうか。私は喫煙者ではないが、粗暴な警告で喫煙者を脅す新煙草包装規則には賛同できない。
しかし喫煙者は非喫煙者に配慮する義務があると考える。煙草の煙は非喫煙者にとって不快であり、害はあっても利はないからだ。
(牧学)