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鳥類が春から秋にかけて繁殖するのは、日が長くなるにつれ、精巣や卵巣の発達を促すホルモンを活性化する酵素が大量につくられるため−。吉村崇名古屋大助手(動物生理学)らの研究チームがこんな結果をまとめ、13日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
鳥類は、えさの豊富な季節に子育てができるように日の長い季節に繁殖する。だが、どのように季節を感じ取っているのか分かっていなかった。そんな鳥の繁殖メカニズムの謎を解く成果だ。
吉村さんらは、日が長くなると雄の精巣が100倍も重くなるなど大きな変化があるウズラに着目。ウズラは日が短い季節でも、夜に光を当てると精巣や卵巣が発達する。
まず夜に光を当てたウズラの脳と当てなかったウズラの脳を比較。光を当てた場合、脳の視床下部内側基底部(MBH)という場所で、甲状腺ホルモンを活性化する酵素の遺伝子が活発に働いていることが分かった。
MBHには鳥の薄い頭がい骨を透過する光を感じる細胞がある。ここが壊れると、光に反応して精巣などが発達する現象は起きなくなる。
活性化した甲状腺ホルモンを脳に投与すると光を当てなくても精巣は発達し、化学物質で酵素の働きを妨げると光を当てても発達しなかった。
こうした結果から吉村さんらは(1)光を感じて酵素の遺伝子が活発に働き、大量の酵素をつくる(2)この酵素が甲状腺ホルモンを活性化して生殖器発達を促し、繁殖が活発になる−と結論付けた。
[11月13日7時12分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031113-00000018-kyodo-soci