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ブッシュ政権、一層窮地に 機密漏えい疑惑急浮上
http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2003/iraq2/news/0930-1743.html
イラクの大量破壊兵器開発問題に絡み、ブッシュ米大統領の側近であるホワイトハウス高官が国家機密である中央情報局(CIA)秘密工作員の名前をジャーナリストに漏らした疑惑が浮上、イラク戦後復興で失態が続くブッシュ政権が窮地に追い込まれている。
情報機関の工作員に関する情報を漏らすことは最高で禁固十年、罰金五万ドルの犯罪行為。機密漏えい疑惑にブッシュ大統領の再選戦略を担当するローブ大統領上級顧問(政策・戦略担当)の名前が取りざたされていることから、米政界を揺るがすスキャンダルに発展しかねない雲行きだ。
米メディアによると、「二人の政府高官」が少なくとも六人のジャーナリストに、イラクがニジェールからウランを購入しようとしたとの疑惑を調査したウィルソン元駐ガボン大使の妻がCIA工作員であるとの機密情報を漏らした。
CIAから依頼を受けて昨年二月に調査を実施した元大使は「イラクによるウラン購入の可能性は低い」とCIAに報告。その後米紙への寄稿で、ウラン購入疑惑などブッシュ政権がイラクの大量破壊兵器に関する脅威を誇張した疑いに言及した。
ブッシュ大統領は今年一月の一般教書演説でウラン購入疑惑に触れたが、元大使の「暴露」で、大統領演説の重要な部分に根拠がないことが問題化し、政権は批判の矢面に立たされた。
今回の機密情報の漏えい疑惑は、政権に不利な主張を展開する元大使に対する「報復」を目的とした、政権側の意図的なリークとの疑いが持たれている。
また妻の働き掛けで元大使がCIAの調査担当に抜てきされた可能性を示唆することで、元大使の調査の信ぴょう性に疑問を抱かせる効果を狙ったとも指摘されている。
米メディアによると、CIAは司法省に漏えい問題の捜査を依頼、疑惑は一気に全米の注目を集めた。
来秋の大統領選で政権奪還を目指す民主党の有力議員らは、大統領に近いアシュクロフト司法長官が率いる司法省ではなく、独立調査機関の設置を要求。民主党はCIA工作員を危機にさらしただけでなく、情報機関の活動の妨害になったと、問題視している。
マクレラン大統領報道官は二十九日の定例会見で、記者団から集中砲火に遭い、「ホワイトハウスの関与を示す情報はない」と苦しい答えに終始しながらも、独立調査機関の設置は拒否した。
同報道官は今回漏れた情報に接することができるのは「限られた人間」であることを認めており、「二人の政府高官」がホワイトハウス中枢の人物である疑いが強まっている。(ワシントン共同=小片格也)
(了) 09/30