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【上海=伊藤彰浩】「日本人とみられる多数の男性が中国広東省珠海市で集団買春を行った」と中国紙が報じた問題は、中国国内のインターネット掲示板に約2万件に達する「怒りの発言」が寄せられるなど波紋を広げている。
「事件」が満州事変が始まり「国恥日」とされる9月18日の直前だったことが、怒りに油を注いだ形で、中国国内にある反日感情の強さをあらためて浮かび上がらせた。 「事件」を最初に伝えた中国青年報(26日付)によると、報道の発端は「国恥日を前に日本人買春客が数百人の若い女性をホテルに連れ込んでいる」と伝えてきた河南省の医療機器企業関係者の告発。「自分は目撃者であり、話の内容には法的責任を持ってもよい」とする男性の話を基に380人の日本人団体客が買春に訪れたと社会面で大きく報じた。
中国の大手ネット「新浪ネット」では、これを受けて大量の書き込みが殺到。30日までに2万件近くに達した。内容は、「まったく憎い日本人たちだ」「日本人のやることは分かっている」といった民族感情に触れるものが多く、中には「小日本(=日本に対するべっ称)」などのことばを用いて「日本人の財産を没収せよ」「しっかりカネを稼いで我々も日本に行くべきだ」といった感情的なものも目立った。
在広州の日本総領事館によると、同総領事館から広東省当局への事実確認に対しこれまでのところ回答はなく「まだ調査中の模様」(同総領事館)。新たな事実が伝わらないことから、現地での厳しい日本批判は山を越えてはいる。
しかし、中国国内各地をみると、北京をはじめ、「買春団体」にかかわった人物が逮捕された湖南省の長沙、遼寧省瀋陽、河南省鄭州など、「反日感情が比較的強い」(在上海消息筋)とされる地域の地元紙がこのニュースを取り上げ、問題は拡散する様相もみせている。
「買春」問題に関し、中国外務省は日本政府に対しすでに、「日本国民への教育を強化するよう希望する」(同省報道局長)との立場を表明。在北京の日本大使館側に遺憾の意も伝えたが、10月の東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会合で行われる小泉首相と温家宝首相の初会談を控え、政治問題化を図るかどうかは不透明だ。
ただ、中国国内ではこのところ、旧日本軍の毒ガス問題、北京―上海の高速鉄道での新幹線採用問題などをめぐり、特にインターネット上で、厳しい「反日論議」が交わされており、今回の事件はこれに新たなテーマを加えた格好だ。
(2003/9/30/23:34 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030930id25.htm