現在地 HOME > 掲示板 > 不安と不健康6 > 131.html ★阿修羅♪ |
|
1時間以内でSARS感染を判定 検査キット開発に成功【asahi.com 記事】
http://www.asahi.com/science/update/0928/002.html
新型肺炎SARSの感染を1時間以内に判定できる検査キットの開発に
厚生労働、文部科学両省の合同研究班(班長=吉倉廣・国立感染症研究所
長)と検査薬メーカーが共同で成功した。患者数十人の検体を使ったテス
トでは8割以上と高い精度を示した。香港などの研究機関とともに本格的
な試験を実施中で、11月には結果がまとまる見通し。厚労省は精度が確
認できれば今冬にも空港の検疫所などで利用したい考えだ。
SARSは発熱やせきなどの初期症状がインフルエンザと似ており、一
緒に流行すると判定が難しい。空港などで迅速に検査できれば、感染者を
すぐに隔離でき感染拡大を防げると期待される。
現在の検査法では、結果が出るまでに最低半日かかる。しかも感度が低
く、感染しながら陰性と出る例も少なくない。検査の精度は5割程度とさ
れ、簡単で迅速、精度の高い検査キットの開発が課題になっていた。米国
のベンチャー企業なども開発を進めているが、実用化されたものはない。
新たな検査キットを開発したのは、感染研の田代真人・ウイルス第3部
長らのグループと、検査薬メーカーの栄研化学(本社・東京)。
検体中のSARSウイルスの遺伝子の一部を増やして見つけ出し、感染
の有無を判定する。この原理は今の検査法と同じだが、遺伝子を増やす仕
組みを改良し、速度を1千倍に速めた。血液やのどの粘液をとり、試薬に
混ぜて約65度で30分ほど保温するだけで感染していれば白く濁ってく
る。
この手法は同社が開発し、サルモネラや腸管出血性大腸菌O157など
の検査で実用化しておりSARSに応用した。
本格的な試験は検体を数百に増やして精度を確認するとともに、感染後
何日で判定が可能か調べる。多くの試料を保管する香港の中文大学をはじ
めベトナムやフランスの研究機関と共同で行う。
結果を受けて同社は厚労省に承認申請し、商品化を目指す。
田代部長は「短時間で簡単に判定でき、感度も極めて高い。高額で特殊
な機器は要らず用途は広い。この冬には間に合わせたい」と話す。
精度が確認できれば、有力な手段になるとみて10月の世界保健機関
(WHO)のSARS専門家会議で報告する予定だ。
(09/28 06:04)