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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030925-00000141-mai-soci
日本人に増えている大腸がんを、便から見つける新しい手法を、国立がんセンターがん治療開発部の松下尚之医師と松村保広部長が開発した。集団検診で普及している「便潜血法」を上回り、80%以上の精度が期待できるという。26日、名古屋市で開かれている日本癌学会で発表する。
がん患者の便の中には、がん細胞や、新陳代謝ではがれ落ちた正常細胞が混在している。松村部長らは、正常な細胞のほとんどが壊れているのに対し、がん細胞が細胞の形を保って生きていることに着目し、それだけを選別する手法を開発した。
少量の便を特殊な溶液の中で砕き、フィルターでこした後、細胞と結合しやすい抗体を付けた磁気ビーズ(金属製、直径4・5マイクロメートル)を入れ、細胞が集まったところを磁石で回収する。これで、壊れた細胞は取り除かれ、がん細胞だけが残る。この試料中の細胞にがん遺伝子があるかどうかを調べて、がんの有無を判定する。
大腸がんの患者14人を対象にした試験では、13人から狙い通りにがん遺伝子を検出できた。これに対し、健康な7人は全員「陰性」と出た。患者、非患者計約200人を対象にした比較試験が進行中で、がん遺伝子の種類を増やすことで、80%以上の精度を維持できるという。
「便潜血法」は、大腸がんの症状である出血を試験薬で調べる。1回の検査で見つかる確率は6割程度と言われ、米国では7割以上が見逃されているとの報告もある。一方、痔や良性腫瘍が「陽性」と判断され、精密検査の結果否定されるケースも少なくない。【元村有希子】(毎日新聞)
[9月25日3時24分更新]