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【シンガポールのSARS感染はバイオハザードだった】《新型肺炎》マスクせずに実験室入る シンガポールの感染男性
http://www.asyura.com/0310/health6/msg/101.html
投稿者 佐藤雅彦 日時 2003 年 9 月 21 日 14:16:02:FnBfYmHiv1JFs


●SARSの感染爆発が一段落したのちに発生した大学院生の感染事件は、ずさんな実験室管理によって起きた「生物災害」(バイオハザード)だったことが判明しました。危険度が高い微生物の取り扱いについては、学生といえどもひととおりの注意を受けているはずなのですが、「俺は安全対策を熟知しているからダイジョブだぁ〜」と舐めてかかるとこういう結果を招きます。

●癌の臨床医や研究者が癌で死んだりするのは結構ありふれたことですが、ストレスその他の内因性の問題だけでなく、物理化学的・生物学的な危険物に不注意に接してきた結果、当然の帰結として不本意な死に方をすることもあるでしょう。

●放射線障害についての研究が十分に行なわれていなかった20世紀の前半に、レントゲン線を用いてさまざまな研究や実験が行なわれたわけですが、数え切れない研究者が被曝で不幸な最期を迎えることになりました。20世紀の初頭、宝飾品や精密機械などに蛍光染料を塗布する仕事は、当時としてみれば「ハイテク労働」で人気があったそうです。欧米では(日本でもそうだったのでしょうが)細い筆を使って蛍光染料を塗る仕事をする女性労働者たちは、筆先をとがらせておくために染料がしみた筆をペロリと舐めるわけですが、これで体内に放射能をとりこんで癌や白血病などで次々と死んでいった、と原子力利用の歴史を論じた本で読んだことがあります。

●90年代に入ってDNA断片を機械的に大量“増幅”するPCR技術が広範に用いられるようになりましたが、大腸菌などにDNA断片を組み込んで菌体ごと増殖する従来の遺伝子組換え手法よりも便利で手軽だということで、“増幅”で生じた高濃度DNA溶液の処理については安全対策がなおざりになってきた感があります。しかし、“裸のDNA”は接触によって体内に取り込まれると遺伝情報が発現する場合もあることが近年になって確認されたわけで、それを知らずにPCR実験などを行なってきた連中はある意味“生物学的時限爆弾”を抱え込んでいるかも知れません。(“裸のDNA”の感染能力を応用して、治療用DNA分子を“運び屋”のウイルスなどに組み込まずに直接幹部組織に注入するという「遺伝子治療」の方法も開発されつつあるほどです。)
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病原体や患者の複製DNA病院の4割密閉せず廃棄(2000.7.10)

遺伝子診断をしている大学病院や総合病院の4割以上が、複製した肝炎ウイルスなどの病原体や患者のDNAを使用した後に、一般廃棄物として処理したり、排水施設に流したりするなど密封処理していないことが、厚生省研究班の実態調査で分かった。こうしたDNAが研究者や清掃作業員の体内に入ると発ガン性などの悪影響を与える危険性があるとして、研究班は廃棄方法を定めた指針を作り、処理装 置の開発を目指す方針だ。(2000.7.6朝日より引用)
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●化学物質であれ、放射性物質であれ、微生物や生理活性物質であれ、安全だという予断を持つ態度そのものが「危険」だといえるでしょう。無知蒙昧と慢心から実験者がリスクを背負い込むのは、実験者の勝手ですが、それを実験室の外に持ち出すことは許されません。


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(共同通信)[9月20日21時36分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030920-00000183-kyodo-int

マスク、手袋せず感染 シンガポールの新型肺炎
【シンガポール20日共同】

 国立シンガポール大学の男子大学院生(27)が新型肺炎(SARS)に感染した問題で、関係筋は20日、共同通信に対し「男性が新型肺炎ウイルスを扱っている実験室にマスク、手袋なしで入って感染したことが確認された」と語った。
 今回の問題で感染源や経緯が明らかになったのは初めて。
 関係筋によると、大学院生は8月下旬、西ナイル熱ウイルスの実験のため同国環境省所属の環境衛生研究所を訪問。この際に入室した実験室では、同時に新型肺炎ウイルスの培養実験も行われていた。
 1回目に入室した際は責任者のチェックを受け、マスク、手袋、ガウン着用など新型肺炎ウイルスを扱う実験室の基準に従って入った。
 だが同じ日、責任者が不在の間に再度入室した際は、マスク、手袋なしで入室していたことが判明した。

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(毎日新聞)[9月20日22時39分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030921-00002083-mai-int

<新型肺炎>マスクせずに実験室入る シンガポールの感染男性

 国立シンガポール大学の男子大学院生(27)が新型肺炎・SARSに感染した問題で、関係筋は20日、共同通信に対し「新型肺炎ウイルスを扱っている実験室にマスク、手袋なしで入って感染したことが確認された」と語った。大学院生は8月下旬、実験のため同国環境省所属の環境衛生研究所を訪問していた。(共同)

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