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9月30日(ブルームバーグ):9月決算期末の東京短期金融市場で、無担保コール翌日物は0.005%以下を中心に低位安定した。朝方は上昇する場面も見られたが、早めに手当てを進めていた金融機関が多く、取引は限定的だった。一方、日銀はこの日の資金吸収を見送り、当座預金残高を過去最高の34兆円台半ばまで拡大した。
東京三菱銀行資金証券部のトレーダーは、この日は金融機関によって調達金利に差が開いたとしながらも、「中心的な出合いは0.005%以下と、昨年の9月期末に比べれば落ち着いた展開だった。もともと日銀はこの日の資金吸収を見送るとの見方が多く、市場に安心感もあった」という。
無担保コール翌日物では、一部0.050−0.080%と高い金利で調達する動きも見られたが、大方の取引は前日の加重平均金利0.001%から0.005%の間でおさまった。地方銀行や大手銀行、午後には外国銀行の調達も見られた。農林中央金庫資金為替部のトレーダーは、「一部の取引で加重平均は引き上げられるが、全体的に見れば落ち着いた展開」と指摘した。
今期末は大手銀行の資金繰りに安定感があり、例年に比べて相場の波乱を警戒する向きは少なかった。8月の長期金利上昇に対して実施された資金供給オペを積極落札していたほか、国債売却で資金に余裕があった。一方、証券会社の調達需要は高まったが、高いコストを払っても早めに手当てを進める傾向が強かった。外国銀行もドルと円の為替スワップで手当てが進んでいた。
昨年9月30日の無担保コール翌日物は0.200%まで急上昇し、加重平均金利が0.067%となった。日銀は即日の資金供給で当座預金残高を18兆円台半ばまで拡大したが、資金のめぐりが悪化するなかで金利上昇を抑えきれず、市場機能の低下を露呈した。
過去最高
日銀は朝と午後の即日実行の金融調節を見送り、当座預金残高を前日より4兆8000億円多い34兆6000億円程度まで拡大。4月1日の過去最高水準33 兆7800億円を上回った。国から3兆円を超える地方交付税交付金が支払われたことが直接の要因だが、日銀は期末の資金需要に対応するかたちで誘導目標「27 兆−30兆円」を大幅に上回る残高を容認した。
一方、午後1時の金融調節では、10月1日スタートの手形売り出し1兆円(期日10月8日)を実施。膨らんだ当座預金残高の縮小に早速動き出した。9月期末を越えたことで、入札には3兆2020億円の応札が集まり、最高落札金利は前回(9月29日−10月27日)の0.017%から下限0.001%に低下した。東京三菱銀行のトレーダーは、「今週末か来週初には当座預金を30兆円以内に戻すのではないか」と予想する。
日銀短観を見極める
東京金融先物取引所(TIFFE)のユーロ円3カ月金利先物相場はもみ合い。引けにかけて債券相場が上昇する場面では金先もつられて買われた。翌日に日銀短観の発表を控えて積極的な買いは控えられた。朝方に発表された経済指標は強弱入り混じった内容となり、相場の方向感は見えなかった。
三井住友銀行市場営業部の有麻智之上席部長代理は、「金先は買いが続かなかった。短観ではある程度の改善は織り込み済みだが、海外勢がどう反応するか不透明なうえ、意外な数字が出てくる可能性もある」と指摘する。
中心限月2004年6月物は前日比0.005ポイント安の99.800から始まり、午前に同0.01ポイント高の99.815まで上昇。その後は99.810−99.815で推移した。債券相場の上昇で、期先限月を中心に買い戻される場面も見られた。
日銀が10月1日午前8時50分に発表する企業短期経済観測調査(9月調査)について、ブルームバーグ調査では、大企業・製造業の業況判断指数(DI)がゼロとなる見込み。前回調査時(6月実績)、前回調査時の9月予測はともにマイナス5で、5ポイントの改善となる。
朝方に発表された8月の経済指標は、雇用統計が改善し、消費支出もプラスに転じたが、鉱工業生産指数が予想外の低下となった。 一方、この日のユーロ円TIBOR3カ月物は前日比0.00167%低下の0.09333%。前日に年末越えとなったことで0.08000%から0.09500%まで上昇したが、この日は早速引き下げる動きが出た。
東京 船曳三郎 Saburo Funabiki Editor:Yamanaka
Last Updated: September 30, 2003 02:25 EDT
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=80000002&sid=a5HUFYdIWWsg&refer=topj