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政府は28日までに、会社設立時に必要な最低資本金額を引き下げ、株式会社の設立を容易にするとともに、株式会社の創設の規制を大幅に緩和する方針を固めた。
また、外国企業による対日投資を促進するため、吸収合併される企業の株主へ支払う「合併の対価」は、現金や親会社の株式も認める。政府は商法の一部と有限会社法、商法特例法を整理統合し、新法「会社法」(仮称)として、来月中にも法案の試案をまとめ、2005年通常国会への法案提出を目指す。
会社設立時に必要な最低資本金は、株式会社の場合1000万円、有限会社は300万円と差がある。これを同額とし、額も300万円以下へ引き下げる方向で検討している。名称に関しては会社設立時に、株式会社か有限会社を自由に選択できるようにする見通しだ。
ただ、今年2月に施行された中小企業挑戦支援法は、2008年3月まで期限を切って、資本金が1円でも株式会社や有限会社を設立でき、5年以内に資本金をそろえればよいとする特例を認めている。最低資本金規制そのものの廃止論も出ており、今後、法案化の過程で論議を呼びそうだ。
また、中小株式会社の大半を占める株式を自由に売買できない「譲渡制限会社」に限り、〈1〉取締役は3人以上から1人以上へと緩和〈2〉取締役会は廃止〈3〉取締役の任期(2年)の規制を撤廃する――など、有限会社と同一の緩やかな法的規制を選択できるようにする。大半の中小株式会社は、経営実態が有限会社とほとんど差がなく、格差があるのは合理的ではないと判断した。
現在、国内に約240万社ある中小企業のうち、約100万社が株式会社だ。株式会社以外とは取引しない大企業もあることから、あえて法的規制の厳しい株式会社を選択している中小企業も少なくない。中小の株式会社の場合、取締役会が開かれていなかったり、決算公告を行っていなかったりと、商法の規定を順守していないケースが多い実態を踏まえての制度改正だ。
一方、外国企業による日本企業の吸収合併は、外国企業が100%出資の子会社を日本国内に設立し、その子会社が行うのが一般的だ。合併される会社の株式は、価値がなくなるため、対価として、外国企業は現行制度上、日本に作る子会社の株式で支払わなければならない。そうなると、外国企業からみて100%出資の子会社ではなくなってしまうという難点があった。
新法では、合併の対価について、子会社の株式だけでなく、親会社の株式や現金などを認め、外国企業が子会社の100%の経営権を維持したまま吸収合併ができるようにする方針だ。
(2003/9/29/03:01 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20030929it01.htm