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http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn03092701.html
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米フォード・モーターが、マツダ協力部品メーカーのカワダ(広島市南区)に次期モデルの足回りの基幹部品を発注したことが二十六日分かった。二〇〇五年六月から年間三十万台分に上る見込み。マツダと車台を共通化するモデル向けに、フォードが広島地区の部品メーカーの工場から、部品を大量に直接輸入するのは初のケースという。
発注したのは、車体とタイヤをつなぐホイールハブやダンパーフォークなどの鋳物製部品。フォードは、現在の主力乗用車「トーラス」の後継車として〇五年に発売する新型車「フューチュラ」に、マツダのアテンザの車台を採用する計画で、アテンザ向けの足回り部品を生産しているカワダへ発注した。製造ノウハウの海外移転が難しい生産技術や、部品の性能や品質が認められた。
カワダは、年間三十万台分を瀬野川工場(安芸区)で生産し、北米に出荷する。同部品は現在、マツダ防府工場(防府市)やマツダとフォードの米国合弁工場のAAIなどアテンザの生産拠点に、既に年三十万台分を出荷している。フォードの新型車への輸出が加われば、瀬野川工場の生産量は飛躍的に増える。
フォードグループは〇七年までにフューチュラをベースに九種類の新型車を北米で発売、年間の生産台数を八十万台と見込んでいる。
▽車台共通化で商機 地場、波及効果を期待
マツダ協力部品メーカーのカワダ(広島市南区)が、広島地区の工場から初めて米フォード・モーターへ足回り部品を本格的に直接輸出する。マツダとの車台共通化で、フォードとの取引機会が生まれていることを実証した形で、地場部品メーカーではビジネスチャンスの拡大に期待感が広がっている。
地場部品メーカーのフォードとの取引はこれまで、米国やタイなどフォードの工場がある海外の生産拠点を通してが大半だった。海外に生産拠点を持たないカワダなどの多くの地場部品メーカーは、大量の部品生産を直接受注するチャンスはほとんどなかった。それがマツダが開発したアテンザの車台をフォードも使うことになり、技術力や競争力のある部品は、フォードにもそのまま採用される道が開けたといえる。
金属部品のニイテック(安芸区)の仁井慎専務は「広島の部品メーカーが、世界でもコストと品質では負けていないことが証明された。当社も受注を目指したい」と力を込めた。ある部品メーカの社長も「広島にしか生産拠点がない会社にとって朗報だ」と歓迎し、地元への波及効果を期待する。
フォードの乗用車「フューチュラ」をベースにした中型車は、年間約八十万台の生産が見込まれる。全車種に採用されれば、マツダの国内生産能力約七十九万台を上回るビッグビジネスになる。東区内の部品メーカー社長は「メーカーにとって生産量の増加こそ最も大きな力。さらにコストダウンできる余地も生まれる」とみる。
ただ、今回の受注は、車台と密接に関係した足回りの部品で、すぐに他の部品も採用になるかは未知数。カワダが、量産効果を生かして、どんな実績が残せるか、注目が集まる。
アテンザの車台開発も担当した、マツダの商品企画ビジネス戦略担当の金沢啓隆執行役員は「アテンザの車台の幅広い活用は、フォードグループで量産効果を生む。地場の部品メーカーに生産増が波及すれば、さらに望ましい」と話している。
《車台の共通化》エンジンや足回りなど、外観デザインに影響しない自動車の土台の基本部分(車台)について、マツダとフォードは共通化を進めている。数百億円かかるといわれる車台の開発経費負担を両社で分担することで、効率化を図る。マツダは車台を五つに集約する方針。アテンザの車台はフォードグループの同クラスのモデルに採用される。
【写真説明】フォード向け足回り部品を製造予定のカワダの瀬野川工場(広島市安芸区)