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(回答先: 8411/T みずほフィナンシャルグループ 250000 (15:00) +2000 +0.80% 日経10475.10 -463.32 投稿者 hou 日時 2003 年 9 月 22 日 20:50:30)
●竹中さんがいなくなったらそれこそ、ただの悪い金利の上昇になっていた。
内閣改造の最大の焦点で、最終的に金融相・経済財政担当相兼務のまま残留した竹中平蔵氏が、首相周辺に辞意を漏らしていたことが22日、関係者の証言で明らかになった。かねて竹中氏の辞任を求めていた森喜朗前首相と青木幹雄・参院自民党幹事長はこの情報を得て「竹中更迭」を確信。これを察知した小泉純一郎首相が「辞めさせるわけにはいかない」と竹中氏を説得した。「竹中留任」は不動の既定路線ではなかった。
森、青木両氏はかねがね「小泉政権には二つの毒がある」と不満を漏らしてきた。山崎拓副総裁(前幹事長)と竹中金融・経済財政担当相が気に入らないという意味だ。森、青木両氏のいう「人心一新」とは2人の更迭であり、21日、まず「山崎降ろし」が成功した。
残った「毒」が竹中氏だった。内閣改造に先立ち、森前首相の側近、中川秀直国対委員長が竹中氏に辞任を迫っていた。中川、竹中両氏は個人的な付き合いもある。首相から進んで竹中氏を降ろす見込みがない以上、自発的に退いてもらうしかない――というのが中川氏の判断だった。
総裁選投票日を目前に控えた先週末、中川氏は改めて竹中氏に森氏の意向を伝達、竹中氏は「私は(小泉)総理のご判断に従います。その判断によっては学者の世界に戻ります」と漏らし、後任にふさわしい人物として2人の政治家の名を挙げた。竹中氏がようやく辞意を固めた、と受け止めた中川氏は22日朝、新聞各紙の「竹中留任」報道に触れながら、周囲に「まだ分からない」と漏らした。
しかし、竹中氏の辞意を伝え聞いた首相は、直接本人に電話を入れ、「辞めさせるわけにはいかない」と説得、竹中氏も受け入れ、ここで留任が決まった。フタをあけてみてアテが外れた中川氏は「うーん、驚いた。知らなかった」とうめき、青木氏に「すみません」とわびた。記者団に感想を聞かれた青木氏は「ノーコメント。論評しない」と突っぱねた。
一方、福田康夫官房長官から「ご期待に沿えなかった」という電話を受けた森氏は「今さら言われても遅い」と怒り、「純ちゃんもよくやるな」と深いタメ息をついた。山崎氏に近い閣僚経験者は「竹中金融・経済財政担当相留任」と知り、「拓は結局、竹中さんの身代わりになったんだな」とつぶやいた。 「これから、人事の台風だ」。22日午前11時半から始まった臨時閣議の冒頭、小泉純一郎首相は両手でイスのひじかけをポンとたたき、前内閣の閣僚を見回して、ほほえんだ。
午後0時半、官邸に組閣本部が設置され、福田康夫官房長官、自民党四役と公明、保守新両党の党首が顔をそろえた。ポストだけが書かれた1枚の紙が配られた。首相が口頭で名前を読み上げ、青木氏らが真剣に書き留めていった。官邸に呼ばれた麻生太郎氏は首相から「総務大臣」と告げられ、「おっ」と声を上げた。
前日の夕方、官邸から「携帯電話の番号を教えて」と電話を受けていた中川昭一氏は議員会館で待機していた。午後0時40分になっても連絡はなく、テレビは続々と官邸に呼び込まれる閣僚候補を映しだしていた。「(江藤・亀井派からの入閣は)河村建夫と平沼赳夫だな」とあきらめかけたところへ電話があり、首相から「経済産業相」に指名された。
最後まで、誰にも、何も漏らさない小泉流人事が貫かれた。
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竹中平蔵金融・経済財政担当相の留任について中曽根康弘元首相は記者団にこう語った。「これはやっぱり『片方で譲ったから片方でもらった』ということだ。五分五分のラインじゃないか。調和力と言われるゆえんだろうな」。小泉首相は森喜朗前首相と青木幹雄参院幹事長に譲歩して山崎拓幹事長を解任する一方、「竹中更迭」要求には耳を貸さず、バランスをとった――という意味だ。
もうひとりの長老、宮沢喜一元首相は「安倍(晋三)幹事長という意外性にみんな感心しちゃって、もう、何も言えなくなったね」。
「小泉再選」に奔走した苦労を顧みられなかった格好の森氏は、記者団に不満をまくし立てた。「同じ民間人(非議員閣僚)で、辞めさせる人(遠山敦子・前文部科学相)と続けさせる人(竹中氏と川口順子外相)とはどう違うのか。趣味で判断しているのか。安倍幹事長という大花火があがって、そっちに目が向いてるうちに(人事を)みんなやっちゃった。手品師みたいなものだ」
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安倍幹事長は午後、首相・総裁経験者を訪ね、就任のあいさつをした。「今回(の党・内閣人事の)一番の急所。これで自由党と民主党の合併を吹き飛ばした」(中曽根氏)、「(小泉首相に)天からのひらめきがあったんでしょう。党の中が明るくなった」(宮沢氏)と、大先輩は好意的。「当選3回、49歳」の幹事長が生みだした自民党の興奮はまだ冷めやらない。
例外は山崎派だ。午後2時半、派閥事務所で山崎拓副総裁と関谷勝嗣・同派会長代行が会談。終了後、関谷氏は沈痛な面持ちで記者団に語った。
「副総裁の権限をはっきりさせないと棚上げされてしまう。山崎さん自身も、もたない。森さんや青木さんのコントロールが強まり、山崎派は完全に浮いてしまっている」
山崎氏のコメントは、こうだった。
「花も嵐も踏み越えて、喜びも悲しみも幾年月だ」。(毎日新聞)