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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu54.htm
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自民党総裁選挙終わったとたん円高株安
日本の総理大臣は福井日銀総裁が決めた
2003年9月22日 月曜日
◆円高で輸出銘柄に売り、株価下落し1万700円台に
22日の東京株式市場は、外国為替市場で円高・ドル安が急速に進んだことから、収益悪化が懸念される自動車、ハイテクなどの輸出関連銘柄を中心に売りが先行し、株価は大幅に下落している。
同日の午前の終値は、日経平均株価(225種)が先週末終値比220円9銭安の1万718円33銭、東証株価指数(TOPIX)が同15・65ポイント低い1054・38。第1部の午前の出来高は約8億7000万株だった。
市場では、最近の株高に対して高値警戒感が出ていたのに加え、急速な円高の進行で景気腰折れを懸念する声も出てきた。これまで日本株を買い進めてきた外国人投資家の間で、当面の利益を確定するための売りが出やすくなっている。
小泉首相が自民党総裁に再選されたことについては、「織り込み済み」(大手証券)として売買材料にはなっていない。しかし、「経済閣僚人事を見極めたいとの思惑から様子見の空気が強い」(大手証券)ほか、22日は休日の谷間に当たり、積極的な売買を手控える動きも出ている。(読売新聞)
[9月22日11時26分更新]
◆ドキュメンタリー総裁選
筆者は、20日土曜日の2時に砂防会館の志帥会の事務所に、もう一人のメンバーと共に訪れた。総裁選の開票結果を間近で見るためである。2週間ほど前に志帥会の事務局長と話をして、開票当日は慰労会をやろうという話になっていた。筆者達は、事務室のテレビを見ており、議員の秘書の方々は隣の会議室に集まり、同様にテレビ中継を見ていた。
党員票の開票状況が逐次入ってきた。小泉氏が断然リードである。そしてテレビが開票結果を放送し始めた。会議室の方がドォーと沸いたのは、亀井さんが議員票が66票獲得したと放送があった時である。会議室から拍手が聞こえた。ただ党員票の方は73票と何とも言えない数字である。しかし合計で139票、堂々の第二位である。亀井さんを始め、関係者の努力の賜物である。
新聞を始め、マスコミは「小泉圧勝」と報道していたが、これは事実と違う。これは負け惜しみではない。小泉陣営にとっては、党員票数の方は予想の下限と思われる。そして議員票は予想を相当下回っているはずである。小泉陣営は、議員票が最低でも210は行くと踏んでいたと思われる。結果は194票だから16票も下回ったことになる。過半数が179票だから、これをわずか15票上回っただけである。
実際、開票結果が出て、小泉陣営は凍り付いていたと立会った議員は話をしていた。ところが世間では、小泉圧勝という捉え方をしているのである。自民党の若手が推薦人が19人しか集まらず、立候補者を断念したり、堀内派が独自候補を直前で断念した。もしこの二人が立候補していたなら決戦投票にもつれ込んでいた可能性が大きい。まさに今回は辛勝であり、どちらにでも転がったたのである。
思えば、不思議な事が重なっている。イラク戦争やSARS騒動で、世界の各国の経済が不調だったのに、日本だけは4ー6月プラス成長であった。しかしGDPはプラス成長なのに、輸入はマイナスといった変な数字はあるが、内閣府はとにかくプラス成長と発表している。また株価も4月を底に外人買いで上昇を続けている。さらに米国からの牽制発言があるのに、当局は総裁選直前まで為替介入を止めないという奇妙なことが続いていた。
これらのことの全てが小泉再選にプラスであったと考える。マスコミはこれらを「小泉さんは運が良い」と片付けているが、彼等はちゃんと裏側を取材しているのかと文句を言いたい。これについては、来週号以降でも取上げたい。
経済コラムマガジン ドキュメンタリー総裁選
http://www.adpweb.com/eco/
見ての通り株高は外人の一手買いによるもの(NHKの画面)
(私のコメント)
上の画面を見てもらえば分かるとおり、4月28日の7603円から外人の一手買いによって11000円までの棒上げとなっている。マスコミやエコノミストは株が3000円ほど上げただけなのに景気回復を囃していた。確かに株が3000円ほど上げれば何がしかの影響は出てくる。株を大量に持っているところはほっと一息つけたことだろう。
今回の総裁選ほど株式市場が影響を与えた事はないだろう。小泉候補は他の三候補から景気対策の集中攻撃を受けていましたが、小泉候補の「構造改革の成果が出てきて景気は回復し始めている」と反論されてかわされてしまっていた。もし株価が7000円台をうろうろしていたら、小泉首相の経済政策が批判され総裁選はどうなっていたか分からない。
私は春から福井日銀総裁の政策を監視してきましたが、これは明らかに日米の密約により今回の株高は演出されたのだ。今年に入っての10兆円にも及ぶ為替介入は例年の倍の金額だ。日銀は買い込んだドルをそのままには出来ないから米債券を買い込む。それが株式に流れ米国株は上がった。
アメリカの資本家はイラク戦争でドルが安くなることが分かっていたが、ドルの買い手がなければ高く売れないから日銀に圧力をかけ120円でドル買い介入させた。買い込んだ円は株で運用され外人買いで日本株も11000円まで上げた。それが9月19日までの動きである。外人にとっては株高と円高で笑いが止まらないだろう。外人は日銀のおかげで巨額の利益を手にした。
福井日銀総裁による10兆円にも及ぶ無茶苦茶なドル買い介入は、小泉再選への工作であると同時に、ブッシュと米資本家達への利益供与なのだ。私は福井氏の日銀総裁に反対してきたが、福井氏の日銀総裁就任で、引き続き日本はアメリカから金融操作で利益を貪られ続けることが決まってしまった。
小泉首相は福井日銀総裁の株高工作で再選されたのだから、日銀には頭が上がらない。アメリカのメッセンジャーボーイの竹中金融大臣も再任され、英語が出来るだけの川口外務大臣も再任された。英語が出来ればアメリカから直接に指令が下すことが出来る。いったい日本の主権はどうなっているのだろう。抵抗勢力も毒饅頭を食わされ死んでしまった。
◆竹中経財・金融相が留任、財務相は谷垣氏
小泉再改造内閣が22日夕、発足する。焦点の竹中平蔵経済財政・金融相(民間)は留任し、財務相には自民党の谷垣禎一国家公安委員長(小里グループ)が横滑りした。国土交通相には石原伸晃行政改革相(無派閥)が回り、麻生太郎前政調会長(河野グループ)は総務相で入閣した。川口順子外相(民間)は留任した。
竹中氏を経済財政相に留任させたのは、竹中氏が2001年4月の小泉内閣発足以来、首相が掲げる構造改革路線を主導してきたことに加え、首相が総裁選で公約に掲げた郵政民営化や地方財政の「三位一体」改革などに引き続き取り組むためには竹中氏の存在が欠かせないと判断したからだ。
引き続き金融相を兼務させたのも、金融機関の不良債権処理に優先して取り組み、こうした金融改革に積極的な姿勢が市場からも評価されている点を重視したためだ。
財務相に谷垣氏を充てたのは、大蔵政務次官、金融再生委員長として財政・金融政策に精通し、産業再生機構の発足などで手堅い手腕を発揮したことを評価したためだ。谷垣氏は首相の構造改革路線を積極的に支持する姿勢を示している。
川口外相、石破防衛長官をそろって留任させたのは、北朝鮮の核開発問題が緊迫している中で、対北朝鮮政策で米国、韓国との連携を図るうえで、政策の継続が必要と判断したものだ。(読売新聞)
[9月22日14時19分更新]
(私のコメント)
内閣の布陣を見ると安倍幹事長に石破防衛庁長官とタカ派を揃えて、北朝鮮への臨戦態勢も整えている。94年の北朝鮮の緊張が高まった時アメリカは、日本の細川首相や小沢一郎氏の腰が引けてしまい、北朝鮮を叩くことが出来なかったが、小泉首相はアメリカに同調するだろう。
今日の株価は竹中金融相が再任されて、株価も500円下げてしまった。日本の景気回復もどうなるか分からない。竹中大臣の交代を要求していた青木氏や堀内氏は立場がないだろう。自民党総裁と幹事長を森派が占めることにより反小泉派は選挙で決定的に不利になる。総選挙の公認問題や選挙資金は森派が一手に仕切ることになる。マスコミは例によって安倍幹事長をスター扱いだ。