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タンク損傷隠ぺい 消防への報告怠る 北海道新聞2003/09/29 02:00
【苫小牧】十勝沖地震で、苫小牧市の出光興産北海道製油所のナフサ貯蔵タンクが炎上した火災で、同製油所は地震当日の二十六日、同タンクの重大損傷を確認しながら一切公表せず、石油コンビナート等災害防止法で定められた同市消防本部への報告を怠っていたことが二十八日分かった。
同製油所の石田和文所長は、同製油所は地震があった二十六日正午までにナフサタンクに損傷と油漏れを把握したが、その日の記者会見では、地震直後に出火した原油貯蔵タンクのほか、原油タンク二基と灯油タンク二基で油がタンク外に漏れただけと発表した。
二十八日の記者会見では「ナフサは揮発性が高く一番危険」(石田所長)との認識がありながら、「同市消防本部にも報告を怠った」(同)と説明。石田所長は「タンクの外にこぼれたものだけを報告すればいいと考えており、私どもの判断が間違っていた」と弁解した。
同法は石油類の漏れなどを発見した場合、直ちに消防署に通報するよう義務付けている。
さらに、二十八日になって、損傷を受けたタンクは四十五基に及んでいたのに消防には一切報告していないことも新たに発覚し、隠ぺいの事実を認めた。
一方、同市役所には二十七日夜から二十八日朝にかけて、「石油臭がひどい」などと苦情電話が相次いだため、同市の防災主幹が出火の二時間半以上も前の二十八日午前八時すぎ、同製油所に二回問い合わせたが、出光側は「危険はない」と繰り返したという。
石田所長は「市にお願いして消防車を配置するなど、応援要請すべきだったかと思う」と対策が後手に回ったことも認めている。
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コメント
出光興産は三年間連続北海道製油所で出火しています。また同社は下請けに対して厳しい価格を要求するので、行政当局から勧告を受けたこともある。過剰な下請けイジメは下請けが利益確保のために手抜きを行い、不測の事故につながることもあります。もちろん手抜きがよくないのではありますが。
また報道されていない情報で深刻なものは、オイルショックなどに備え全国にいくつかある原油備蓄基地のひとつが苫小牧にありますが、今回の十勝沖地震の影響で、そのうち民間の原油備蓄基地のタンク数箇所近くから原油漏れがあるとのこと。これは配管からなのか、タンクからなのか詳細はわかりませんが、通常備蓄基地の原油は原油不足時のみに使用すると聞いています。ですから配管を使って原油を移動させることはまれなので、タンクそのものの可能性あり。
原油タンクは法律によって10年に一回の開放点検によって亀裂等の有無を検査して必要があれば補修を行ないます。今回の地震による原油等の石油タンクへの被害が大きいので、他の地域においても災害時の対応策を再検討することや設備の強度測定を行なうことが望まれます。