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米に核カード堅持要請…政府、対「北」協議に備え(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030822-00000201-yom-pol
北朝鮮の核開発問題に関する北京での6か国協議で焦点となる北朝鮮への安全の保証をめぐって、日本政府が米政府に対し、核兵器の不使用を確約しないよう求めていたことが21日、明らかになった。
米国が北朝鮮への核不使用を約束すれば、仮に北朝鮮が日本への攻撃を考えた場合に、核兵器による米国の抑止力が機能しなくなり、日本の安全保障にとって重大な支障が出ると判断したためだ。
複数の日本政府関係者によると、「核カード」の堅持は、今月13、14両日にワシントンで行われた日本、米国、韓国の3か国局長級協議で、藪中三十二外務省アジア大洋州局長がケリー米国務次官補(アジア・太平洋担当)に対し要請した。
日本政府は、米国のクリントン前政権が1994年に結んだ米朝枠組み合意について、北朝鮮の非核化が実現した場合の措置として、「米国は、米国による核兵器の威嚇もしくは使用はしないとの公式の保証を北朝鮮に対して与える」との条項が入っていることをかねて問題視している。「非核3原則」を堅持し、核兵器を自ら保有しないことを国是とする日本は、他国による武力攻撃を未然に防ぐため、米国の核戦力に依存した核抑止戦略をとってきたからだ。
このため藪中氏は、ケリー氏に対し、核不使用を再び約束しないよう求めた。そのかわり、藪中氏は、北朝鮮に対して、〈1〉侵略はしない〈2〉国連憲章が禁じる武力攻撃を行わない――との表現で安全の保証を約束することを提案した。国連憲章は自衛権の行使と国連安全保障理事会決議に基づく武力行使を容認している。「これ以外の武力行使をしないことは、国連加盟国として当然で、そのことを約束しても、支障はない」(政府筋)と判断したためだ。これに対し、ケリー氏は「日本の提案に感謝する」と述べたという。
こうした日本の意向を踏まえ、米国も北朝鮮に対する「核カード」をできるだけ温存しながら、6か国協議を進める方針だ。
日本国内には、北朝鮮が求める不可侵条約を結ぶことに対しても反対意見が根強い。防衛大学校の西原正校長は14日付の米紙ワシントン・ポストで、「米朝不可侵条約は日米安保条約と衝突する」と指摘した。ただ、外務省は核抑止力を損なうことがなければ、日米安保体制に影響することはないとの立場だ。(読売新聞)
[8月22日3時58分更新]