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【アラブ外相級会議:米国のイラクへの軍派遣要請に拒否 】
8月5日の会議の記事の続報としての時局解説なり。
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030818k0000m030025001c.html
アラブ外相級会議:米国のイラクへの軍派遣要請に拒否
【カイロ小倉孝保】軍派遣などイラクへの対応を巡り親米アラブ諸国が難しい対応を迫られている。サウジアラビア、ヨルダンなど一部アラブ諸国はすでにイラクに軍を派遣しているが、今月初めのアラブ連盟(本部・カイロ)外相級会議は、米国から軍派遣要請を拒否した。国民レベルで強まる反米感情に配慮した結果だが、イラク統治評議会への対応を巡っても米国から強い圧力がかかっており、親米アラブは今後も国民感情と米国政府との板ばさみに苦しみそうだ。
アラブ外交筋などによると、米国はアラブ諸国に対し、イラクへの軍派遣とイラク統治評議会をイラクの代表として認めることを要求しているとされる。しかし、今月5日のアラブ連盟外相級会議では、イラクへの軍派遣を拒否したうえ、統治評議会については「正当性のある国民の代表とは考えられない」としてイラクの代表とは認めないことを決めた。
さらに、同会議では、イラクに展開する米英軍の早期撤退を求め、エジプト、サウジ、シリアなど7カ国で委員会をつくりイラクへのアラブとしての対応を探っていくことを決めた。
アラブ連盟は米国の要求を完全に拒否した形だが、アラブ外交筋などは「国民の反米感情を意識したもので、水面下ではアラブ諸国は米国の要求にどうして応えるか頭を悩ませている」と分析している。
実際、連盟の決定にかかわらずサウジ、ヨルダン、アラブ首長国連邦(UAE)はイラクでの病院管理などの目的ですでに軍を派遣している。また、エジプトのマーヘル外相はイラク統治評議会について、「イラク国民が正式な政府をつくるうえでの大きな一歩」と積極的に評価する姿勢を示し、アラブ連盟の決定とは微妙な食い違いをみせている。
サウジは米国からテロリストを生む土壌を批判され、対米関係を考慮すれば米国の要求を簡単に拒否できない事情もある。一方でイラクで米英軍の駐留が長期化することで、アラブ国民は「アラブが米国に占領された」という意識を強めている。親米アラブ諸国は米国向けと国民向けで対応を使い分けることで難しい情勢を乗り切ろうと考えているとみられる。
[毎日新聞8月17日] ( 2003-08-17-20:06 )