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民間死者6000人以上 NGO調査 イラク戦争、「戦後」も拡大
イラク戦争での民間人の犠牲者の実態は、まだ十分に解明されていない。民間グループの調べでは、民間人の死者は少なくとも六千人に上り、二〇〇一年九月の米中枢同時テロの犠牲者の二倍以上。米国主導の戦争では民間人約二百万人が死亡したとされるベトナム戦争に次ぐ規模の被害となりそうだ。
戦争による民間の犠牲者数を把握することは一般的に困難とされる。米軍は、米兵の死亡は発表しているが、イラク側の犠牲者は数えていない。
一貫して調査を続けているのは、米英両国の学者ら約二十人でつくる非政府組織(NGO)「イラク・ボディー・カウント」。複数のメディアが伝えた民間人の死亡例を基に、ち密な分析で犠牲者数を積み上げている。
八月十二日現在の資料では、死者は六千八十七−七千七百九十八人、負傷者は二万人以上。報道されなかった死者は含んでいないが、最も信頼できる数字として主要メディアも引用している。
イラク保健省には、フセイン政権崩壊直前の四月六日時点の記録が残されていた。全国の病院に電話調査した結果として「市民の死者約三千人」と記されている。
保健省のナガム・ムフセン統計部長は「戦争中で、通信も困難な状況での調査だった。実際はずっと多いと思う」と述べ、不十分な調査だったことを強調した。
保健省は七月半ば、全国の百四十三の病院に対し、三月二十日の開戦から一カ月間の戦争に起因する民間人犠牲者の記録を提出するよう指示した。ムフセン部長は、民間人の被害の全容を把握する初めての資料になると期待している。
しかしイラク戦争はまだ「過去」のものではない。今も米兵への襲撃や戦闘に巻き込まれたり、クラスター(集束)爆弾が暴発したりするなどして、民間人の犠牲者は増え続けている。
「イラク・ボディー・カウント」のハミト・ダーダガン首席研究員は「ハイテク兵器を使っても民間人の一定の犠牲は避けられないと軍事評論家は言う。だが、戦争そのものが避けられなかったのかという疑問は依然残されている」と語る。(バグダッド、共同)
http://www.chunichi.co.jp/00/kok/20030814/mng_____kok_____001.shtml