現在地 HOME > 掲示板 > 戦争38 > 261.html ★阿修羅♪ |
|
【ワシントン中島哲夫】ブッシュ米大統領は8日、イラク戦争での大規模戦闘の終結を宣言した5月1日から100日が過ぎたのを機に現状を総括評価し「多大な前進を成し遂げた」と自賛すると同時に「なすべき仕事がまだ多いことは認識している」と認めた。夏期休暇で滞在しているテキサス州クロフォードの私邸兼牧場で記者団に語ったもので、厳しい現実を強気で乗り切ろうという姿勢が目立った。
大統領はこの日、私邸を訪ねたチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、マイヤーズ統合参謀本部議長らと米軍の構造改革について協議した後、記者団の前に現れた。
大統領は、100日間でイラクはより安全になり、経済は好転し始め、インフラの多くは戦前の水準に戻ったと説明。目標は中東地域最高のインフラ整備であり、民主主義の実現に向けた政治的大変革も進んでいると自賛した。
100日かけてもフセイン元大統領も大量破壊兵器も発見できず、この間に56人の米兵が戦死したという厳しい質問を受けても、ブッシュ大統領は「米国を守る最善の方法は敵が我々を襲う前に攻撃することだ。それがイラクで起きていることであり、兵士の犠牲には感謝する」と戦争を正当化した。ホワイトハウスも8日、イラク占領統治の成果を列挙した24ページの報告書を発表した。
しかし大統領は、今後の米兵の犠牲、米軍の駐留期間、投入する費用などの見通しについては一切答えなかった。民主党のゴア前副大統領が7日、イラク戦争に至るまでのブッシュ政権の情報操作を批判したことについても、大統領は「単なる政略」だと不快そうに切り捨てた。
大統領は一方、質問もされないのにアフガニスタンの治安維持に関するドイツの軍事的貢献に言及し「シュレーダー首相に感謝したい」と明言。対イラク武力行使への反対を選挙戦に利用したとして同首相を毛嫌いしてきた態度を一変させた。
ドイツ紙は9月の国連総会を機に米独首脳会談が開かれる見通しだと報じており、イラクの治安維持や復興をめぐって「和解」を急ぐ必要が生じた可能性もある。
[毎日新聞8月9日] ( 2003-08-09-10:48 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030809k0000e030023000c.html