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2003.8.7
自民党政権は、この秋の総選挙で大敗北を喫し、小泉内閣とともに滅亡する
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8月4日発売の『週刊現代』(8月16日号)に、「森田実(政治評論家)が秋の総選挙を読む/与野党逆転で革命が始まる」との私の談話が掲載された。ここで私は、この秋の総選挙で自民党政権は崩壊し民主党政権が樹立される可能性が高い、と述べた。
この私の談話に対していくつか反論的な感想があった。「民主党を過大評価しているのではないか」「自民党を過小評価しているのではないか」というのである。
この点について説明したい。
自民党は急速に弱体化している。中央政界はこのことに気づいていない。
私の机の上に永田町を震え上がらせた「総選挙予測」がある。この8月上旬に作成されたものである。すでに永田町には出回っていて、衝撃をもたらしている。
この「予測」によると――
(1)2003年7月の自民党支持率は21.3%。3年前の森内閣時代の衆院選前の自民党支持率は23.6%。内閣支持率は小泉内閣44.1%(2003 年7月)、森内閣18.2%(2000年6月)。内閣支持率が高い現小泉内閣の方が自民党支持率は低い。小泉首相の「自民党をぶっつぶせ」が実行された結果、地方・地域の自民党は崩壊状態になっている。小泉首相は自民党崩壊の面でのみ大きな“成果”を上げた。
(2)この秋と予想されている次の総選挙を予測すると、小選挙区の獲得議席数は、「自民・公明」合計57議席、民主・自由・社民・共産4野党が選挙協力したときの野党合計は243議席。野党圧勝である。野党選挙協力から共産党のみ離脱した場合は、「自民・公明」合計121、「民主・自由・社民」3党合計179。この場合も「自民・公明」大敗北。すでに民主党・自由党の合体は決まり、民主党と社民党の選挙協力も決まった。共産党も今回は民主党政権樹立に協力する可能性があり、与党合計の獲得議席数は243と179の中間(211)になると予想される。いずれの場合も自公保連立政権は滅亡する。
(3)「民主・自由・社民」協力の場合、岩手県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、長野県、静岡県、愛知県、兵庫県、福岡県では、「自・公・保」の議席はほとんどなくなってしまう。大都市で「自・公」が健闘する可能性があるのは公明党の強い大阪だけである(与野党伯仲)。
小泉内閣は9月20日の自民党総裁選で小泉再選に成功したら、ただちに臨時国会を召集し、10月9日衆院解散、11月9日ないし16日に投票という政治スケジュールを実行する構えだが、これはあたかも「石を抱きて淵に入る」がごとき自殺行為である。長期間にわたって君臨した巨大な権力が崩壊するのは、往々にして、このような自殺行為によることが少なくない。ソ連共産党体制の崩壊が思い出される。自民党政権も最期の時を迎えつつある、と言えるかもしれない。
小泉構造改革は、ただ一つ「自民党をぶっつぶせ」の面でのみ成果を上げた。次には日本をつぶす。小泉構造改革は破壊のための破壊である。小泉内閣がこのまま暴走すれば、終末は早まるだろう。
◆〈政局分析〉輪郭を現し始めた9月総裁選の「小泉対亀井」対決の構図
――亀井逆転勝利の可能性もある
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8月7日早朝、大変すぐれた「永田町ウォッチャー」の国会議員と意見交換した。ポイントを記す。
第一段階(現在〜8月末) 9月20日の総裁選に向けて、今が第一段階。焦点は――
(1)小泉首相の多数派工作。人気上昇作戦の展開。
(2)青木自民党参院幹事長が参院自民党をどれだけ固めるか。言い換えれば、青木氏による橋本派分断工作がどこまで進むか。
(3)亀井前政調会長がどこまで勢力拡張ができるか。
(4)新たな立候補者が出るか。
このうち確かなことは、亀井陣営の力が拡大する流れが加速すること。
第二段階(8月末〜9月8日、総裁選告示まで) 8月27〜28日頃から第二段階に入る。小泉首相側の人気上昇戦略の中心は、(1)北朝鮮拉致被害者家族の帰還、(2)藤井道路公団総裁の更迭による民営化路線の推進。この二つを成功させることによって内閣支持率の急上昇を狙っている。この二つが動くのが8月末だ。
橋本派も動く。すでに立候補を表明している藤井孝男元運輸相、笹川堯元科学技術相、熊代昭彦前内閣副大臣3候補の調整に入る。これにともない橋本元首相、野中元幹事長ら小泉批判派と小泉支持派の青木参院幹事長との亀裂が決定的なものとなる。
高村元外相ら曖昧派の去就も決まる。曖昧派には小泉首相側から内閣改造の際のポストが示されていると言われている。このため、ポスト取引が成立して立候補しない可能性が高い。
9月8日に立候補届けを出すのは小泉純一郎首相、亀井静香前政調会長、藤井孝男元運輸相との見方が強まっている。橋本派で立候補に必要な推薦者20名を集めることができるのは藤井氏のみとの見方が強い。
永田町ウォッチャーの間では、(1)第一回投票で過半数をとる候補者はなく、1位と2位の決選投票になる可能性大。(2)この場合決戦投票に出るのは小泉、亀井両氏。2、3位連合ができれば、昭和31年末に岸信介、石橋湛山、石井光次郎3氏で争われた総裁選と似た展開になり、亀井逆転もあり得るとの見方が出始めている。亀井氏の最新著『ニッポン劇的大改造』が大変よく売れている。亀井氏に勢いが出てきた。
また、もしも藤井氏が上位になれば、藤井総裁誕生もあり得る。「小泉絶対優勢はない」との見方は意外なほど強くなっている。
経済情勢と世論
どの陣営も経済情勢と世論の動きを注目している。最近まで、総裁選が終わるまでは日米両国政府によるPKOで株価高水準が維持されると見られていたが、最近あやしくなってきた。金融庁の大手15行への新たな経営改善命令を契機に株価が下がり始めた。予断を許さぬ状況だ。
世論は、徐々にではあるが小泉離れが進行している。9月に向けてさらに加速化する可能性が高い。
自民党員の間の小泉離れも著しい。「小泉・竹中の不況推進策をもう3年やられたら生きていけない」との声が急速に広がり始めている。この流れが自民党総裁選の行方を決定する。
これから、小泉内閣の存亡をめぐる熾烈な戦いの季節に入る。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/