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【ジャカルタ=黒瀬悦成】ジャカルタの米国系高級ホテル「J・W・マリオット」で14人が死亡した爆弾テロで、インドネシア国家警察は6日、200人以上が犠牲となった昨年10月のバリ島爆弾テロと多数の類似点が見つかったことを明らかにした。
バリ島テロを首謀したとされる東南アジアのテロ組織「ジェマア・イスラミア」(JI)が今回も暗躍したとの疑いを一層強めた国家警察は、オーストラリアやシンガポールなどの近隣国と協力してJI構成員の摘発攻勢を強める方針を表明した。
インドネシア国家警察のダイ・バクティアル長官は6日、記者会見し、ホテルの車寄せで爆発したワゴン車の周辺から、TNT火薬やプラスチック爆弾の材料であるRDXなど「バリ島爆弾テロで使われたのと同じ爆弾の成分が発見された」と語った。また、爆弾搭載のワゴン車を現場まで乗りつける手法が同じうえ、車のシャシーやエンジンに彫られた車体番号も、バリ島テロで使われた車と同様に、事前に削り取られていたことを明らかにした。
長官は、こうした細部の手口の類似性に加え、今年7月、国内有力政治家ら要人5人の暗殺を計画していたJI構成員9人を逮捕した際、「一味の構成員を何人か取り逃がした」ことを明らかにし、これら逃亡犯らが今回のテロに関与した疑いを強く示唆した。
しかも逮捕された9人は、要人暗殺に加え、ジャカルタ市内の商業施設などを列記した「テロ標的リスト」を所持していたことが判明。警察は明言を避けたが、このリストに今回爆破されたホテルも含まれていた、との有力情報もある。
一方、6日のシンガポール紙ストレーツ・タイムズは、今回のテロをJIの犯行と認める、匿名のJI構成員の声明を掲載。この人物の正体は不明だが、声明は「(犯行は)イスラム同胞の処刑を図る我々の敵への警告だ」とし、今回のテロが、7日に予定されるバリ島テロ実行犯、アムロジ被告の判決公判(求刑は死刑)への報復テロであると言明。事件のタイミングを勘案すると、声明には一定の信ぴょう性がある、との見方は強い。
警察によると、今回のテロは、車の残がいの中から男性の両手の一部が発見されたことから、自爆テロだった疑いが強まっている。警察は、見つかった両手から指紋を採取するとともに、車の近くに転がっていた、同一人物のものと思われる頭部を復元し、身元の特定を急いでいる。
(2003/8/6/19:53 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030806i112.htm