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(回答先: 広島・平和公園の千羽鶴、燃やされる (TBS系JNNニュース)動画リンクあり 投稿者 ヨムニ 日時 2003 年 8 月 01 日 13:09:28)
ヒロシマへ…千羽鶴物語
〜“燃えない鶴”に打ち込んだ男たち〜(大阪・毎日放送)
http://mbs.jp/voice/special/200208/0802_1.html
■ 2002/08/02 放送
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広島に原爆が投下されてから間もなく57年になる。毎年この時期になると、広島の平和公園には全国から平和を願って、たくさんの千羽鶴が届けられる。そんな中、きょう(8月2日)、京都から千羽鶴を届けるため、あるグループが広島を訪れた。その届けた千羽鶴、日本では1つしかない珍しいものだった。
●京の町に響く金属を打つ音
京都・下京区。日が暮れた頃、静かな京の町で金属を打つ音が響く。どうやら鶴を折っているようなのだが…、素材は紙ではなさそう。
並んでいるのは金属製の折り鶴だった。作っているのは、京都府板金工業組合青年部のメンバー15人。
●みんなの思いを燃やした犯人に抗議
きっかけとなったのは、広島の平和記念公園で起きた放火事件だった。今年2月、「原爆の子の像」の前に供えられていた折り鶴が何者かに放火され、およそ5万羽が一瞬にして灰となってしまった。
今年5月、事件を知った青年部の1人が、燃えない金属製の折り鶴を作って平和記念公園に供えようと提案した。
京都府板金工業組合青年部の高山 喜晴さん(33)は「みんなの思い込めた千羽鶴を燃やすとは、怒りを覚えるしかなかった。抗議の意味を込めて作ってみようと皆で決めた」と話す。
●紙のようにふっくらと…
折り鶴用の金属板は、厚さ0.15ミリから0.2ミリ。タテ、ヨコ12センチ。そこにまず大きな針で折り目をつけていく。そしてペンチに似た「つかみばし」という道具で折り曲げ、金槌でたたいて形を整える。
色に変化を持たせるため、銅や真鋳、アルミニウムの3種類が使われた。1つ作るのに最初は1時間近くかかったという。
高山さんは「鶴の背中の部分に膨らみをもたせるのが難しい。2重、3重と折り曲げれば折り曲げるほど強度が増し、力の入れ加減が難しくなる」と話す。
●1日3つ…ようやく完成
1人が1日に作れるのはせいぜい3つ。期限は平和記念式典が行われる8月6日。仕事の合間をぬっての作業は、時間との闘いでもあった。
そして、ようやく念願の千羽鶴が完成した。
青年部のメンバーは「やってみようと言ったのが遅かったので、ホンマに間に合うのかと心配したが、なんとか間に合ってよかった」「自分の技術がこういうことに生かせて嬉しい」と話す。
●ヒロシマへ…頑丈な鶴が仲間入り
重さ20キロもある千羽鶴を持って、青年部のメンバーがきょう(8月2日)、広島の平和記念公園を訪れた。
全国から届けられた千羽鶴に、京都生まれの頑丈な鶴が仲間入りした。
高山さんは「軽い気持ちで始めたことだが、意味があることをしている気がしてきた。これだけたくさんの人の思いが詰まっているのは、すごいこと。ぼくらもその一つとして、同じ気持ちで供えただけ、なにも特別なことではないんです」と話す。
平和への思いがいっぱいに詰まった千羽鶴。その思いが二度と燃やされることがないよう、金属製の千羽鶴は静かに見守る…。
( 2002/08/02 O.A )