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【ワシントン佐藤千矢子】ライス米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、イラク戦争開戦前の情報操作疑惑や、同時多発テロの事前警告情報を生かせなかった問題で、批判の矢面に立たされている。ブッシュ大統領の同補佐官への信頼に揺らぎはないとされるが、本人は大統領に対する影響力の低下を懸念していると言われる。将来は「米国初の黒人女性大統領」とのうわさまである同補佐官に最大の危機が訪れつつあるようだ。
ホワイトハウスのマクレラン大統領報道官は28日の会見で、「コンディ・ライス(補佐官)は米史上、最もすぐれた国家安全保障問題担当大統領補佐官の1人だ」と述べ、大統領は同補佐官を「完全に」信頼していると強調した。
イラクとニジェールとのウラン取引を示す「ねつ造文書」に基づいて今年1月、ブッシュ大統領の一般教書演説にイラクのウラン入手疑惑が盛り込まれた問題で、記者団がライス補佐官の役割を追及したのに答えたものだが、大統領報道官が公式会見でここまで擁護しなければならないほど、ライス補佐官は苦しい立場に立たされている。
補佐官の部下、ハドリー大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)は22日、米中央情報局(CIA)が一般教書演説前にウラン購入情報の信ぴょう性に疑問を呈する警告を発していたのに失念していたとして、演説に不適切な情報が盛り込まれた責任を認めて謝罪した。問題は、ライス補佐官もCIAの警告を承知していたか否かだが、承知していたならば警告を見過ごした責任が問われ、承知していなかったならば国家安全保障会議(NSC)事務局長として職務怠慢の批判は免れない。
さらに24日に公表された同時多発テロをめぐる米議会報告書は、テロ発生前の01年8月に米情報当局がブッシュ大統領に「ビンラディンの組織が爆発物による米国攻撃を計画している」と報告していたと指摘。ライス補佐官がこれまで「情報は一般的なもので、(国際テロ組織)アルカイダが特定の攻撃計画を論じているという具体的情報は含まれていなかった」などと説明してきた内容に疑問を投げかけた。
ブッシュ政権に近いといわれる米紙ワシントン・ポストが27日付け1面トップで「イラク騒ぎはライスのイメージを揺さぶっている」と伝えれば、28日には米AP通信が「同時多発テロの議会報告書はライス補佐官にとって新たな信頼性の問題となっている」と報じ、米メディアも相次いで「ライスたたき」に乗り出す展開となっている。(毎日新聞)
[7月29日15時27分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030729-00001072-mai-int