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イラク戦終結宣言後の米兵死者50人に 犠牲増加傾向
ブッシュ米大統領が5月1日にイラクの戦闘終結宣言をして以降、襲撃による駐留米軍の死者が28日で50人に達した。過去10日間の死者が16人にのぼるなど、犠牲者はむしろ増える傾向にある。ティクリートなど旧政権支持派の多い地域だけでなく、これまで米軍と良好な関係にあったとされる地方にも、襲撃は広がりをみせている。イラク復興へ向け、治安の正常化を急ぐ米軍の悩みは深い。
28日の襲撃は、バグダッド市内の石油省に近い立体交差点で起きた。下を通過していた米軍車両に、高架道路の上から手製爆弾が投下され、米兵1人が死亡した。米軍によると、容疑者が使用した車両や逃走方向など、手がかりは全くつかめず、周到に準備された巧妙な手口だという。
29日、襲撃現場で警戒していた米兵(28)は、「テロなど怖くない。義務を果たし、徹底的に戦うまでだ」と力をこめた。しかし、前日の死者について尋ねると「友達だった。おれの目の前で、右腕がバラバラになった……」と声を詰まらせた。
一方、26日に小児病院を警戒中の米兵3人が死亡したバクバは、これまで米軍との間で特別な衝突がなかった地域。米軍にとっては、いつどこで襲われるかわからない状況になりつつある。
最近の攻撃は、小型のロケット砲、手榴弾(しゅりゅうだん)と並び、ダイナマイトを材料にした手製爆弾が主流。いずれも入手は容易で、扱いも軍経験者なら簡単だ。米軍は「旧政権支持派の残存勢力による攻撃」とみるが、攻撃は散発的で、組織的とは言いにくい。むしろ新たな「反米派」が市民の間に続々と生まれ、それが攻撃を仕掛けているのでは、との見方もある。
民衆の反発が急拡大している背景には、米軍の攻撃による市民の被害が増えていることもある。27日には、バグダッドの高級住宅街で、米軍による家宅捜索を知らずに近づいた車が発砲され、市民5人が死亡。同日、シーア派聖地カルバラでも、モスクに入った米兵への抗議デモに米軍が発砲し、市民1人が死亡した。
武器狩りの家宅捜査や検問で、米軍に不当逮捕されたといった抗議も多い。バグダッドのサイディア市場の商店主(37)は「最初は米軍を大歓迎していっしょに写真を撮ったりした。しかし、6月末に仲間が不当逮捕されてからは、米兵には憎しみしか感じない」と話した。
米軍襲撃の増加が米兵らを過剰防衛に走らせ、市民感情を悪化させるという悪循環を呼んでいる。 (07/30 00:28)
http://www.asahi.com/international/update/0730/001.html