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【パリ=池村俊郎】コロンビアで反政府ゲリラ組織に誘拐されたフランス国籍を持つ女性を保護するため、仏情報機関が今月初め、隠密の救出作戦を図った。作戦は失敗したうえ、舞台となったコロンビアとブラジル両国政府に作戦内容を通告していなかったため、両国が仏政府に抗議していることが明るみに出た。
シラク仏大統領にも作戦計画がどこまで報告されていたかなど不明な点が多く、ドビルパン外相らの責任問題にも発展しかねない様相だ。
ル・モンド紙などによると、救出の対象となったのは、仏・コロンビア2重国籍を持ち、コロンビア大統領選に立候補表明しながら昨年2月、コロンビア革命軍(FARC)に誘拐されたイングリッド・ベタンクールさん(41)。ドビルパン外相が指揮し、今月9日、ブラジルのアマゾン川奥地マナウスへ仏軍大型輸送機の派遣を決定した。その際、ブラジル側へは給油のためと説明し、コロンビア側にも詳細は明かさなかったという。
大型輸送機には外務省高官や医療チームに加え、軍情報機関スタッフが同乗した。しかし、ブラジル・コロンビア国境近くの密林地帯で行われるはずのベタンクールさん身柄引き渡しは、仏軍輸送機の行動を不審視したブラジル当局などの介入もあり、不成立に終わった。
仏側とゲリラ組織がどのような交換条件を結んだかなど不明だが、ブラジルの報道機関が「仏政府は交換条件としてゲリラ側への武器供与を図った」と報じたのに対し、ドビルパン外相は「人道上の救出作戦であり、武器供与など絶対ない」と全面否定している。
ベタンクールさんは環境保護活動家で、仏留学時代、パリ政治学院に学んだ。ドビルパン外相とは同窓。外相が独断専行で救出を図ったとの見方も出ている。(読売新聞)
[7月27日22時43分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030727-00000511-yom-int