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7月27日付・読売社説(1)
[イラク法成立]「復興協力への一歩を踏み出した」
イラク復興支援特別措置法が成立した。自衛隊派遣の枠組みが整ったことになる。
日本は米国を中心とするイラク戦争を、当初から支持してきた。イラク復興支援は、当然の国際的な責務である。
既に十数か国が現地に部隊を派遣し、治安維持や復興支援に協力している。日本は遅ればせながらの参加となる。
日本は、自衛隊による被災民支援や物資輸送、インフラ整備などの人道復興支援、治安維持を図る米英軍などへの後方支援を予定している。
自衛隊は、テロ対策特別措置法に基づき、米艦船などにインド洋で給油を実施している。今回は国連平和維持活動(PKO)や災害救援活動以外で初めて地上部隊を送り込むことになる。
自衛隊の派遣は、米国からも要請があった。日米同盟にもプラスだろう。
政府は、今後、イラクでの現地調査を経て、自衛隊の活動内容、実施区域などを盛り込んだ基本計画を作成する。早期に派遣の準備を整えるべきだ。
イラク特措法の国会審議では、イラクの治安情勢悪化を受け、野党は、もっぱら非戦闘地域と戦闘地域の区別がつかないとただすことに終始した。
自衛隊員の安全をどう確保するかは、基本計画で決定し、国会の承認を求める際に議論するテーマではないか。
野党は、最終盤で抵抗戦術に出た。次期衆院選をにらみ、対決姿勢を示すためのパフォーマンスとしかいいようがない。イラク特措法の採決阻止のため、衆院に内閣不信任決議案を提出し、参院でも関係閣僚の問責決議案を連発した。
時代錯誤の牛歩戦術も展開した。万年野党思考だった社会党が使った手だ。
民主党は、かねてイラク復興支援の必要性を強調してきた。日本に課せられた国際的責任を忘れて、万年野党的な手法を用いるようでは、政権政党を目指すという看板が泣く。
イラク特措法が成立しても、なお課題は残っている。
日本は、アフガニスタンにも、イラクにも、その都度、法律を作り対応してきた。今後も世界各地で紛争が多発することが予想される。自衛隊への要請は増えこそすれ、減ることはないだろう。
福田官房長官の私的懇談会は、自衛隊の多国籍軍への後方支援を可能とする恒久法整備などを提言した。十分、議論のたたき台になるものだ。
小泉首相も、国際貢献を目的とした自衛隊の海外派遣のための恒久法制定に積極姿勢を見せている。早急に、恒久法制定に向け、具体的議論に入るべきだ。
(2003/7/26/23:39 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20030726ig90.htm