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イラク:
ウダイ氏ら遺体写真の公表に市民間で論議
イラク各紙は26日、米軍がフセイン元大統領の長男ウダイ氏、二男クサイ氏を殺害し、両氏の遺体写真を公表したことを報じた。しかし市民の間で「信用できる」「できない」と論議が起こり、米軍への攻撃激化を予想する声も聞かれる。遺体写真を公表することでフセイン政権復活を恐れるイラク市民の心を引き付けようとした米国側の思惑通りにはなっていないのが実情だ。
【バグダッド斎藤義彦】「生前の写真と比べてみろ。特にウダイは太っていて、面長の本人とはまったく違う。こんな写真は信用できるはずがない」
小売商のアブラヒム・ファラディーさん(40)は26日、バグダッド中心部の新聞売り場で、2人の遺体写真を掲載した新聞を指差しながら訴えた。「国民の半数は信用していない」というファラディーさんに「違う、本当だ。記者が確認している」「2人が殺されて本当によかった」と周囲の市民から声が飛んだ。
貿易商のハッサム・ハセインさん(45)は「米軍は以前、フセイン(元大統領)が殺されたかのようなウソの情報を流したこともある。みんな本当かどうか確信が持てないのが実情」と話した。
イスラム教の習慣からアラビア語の国際紙1紙を除き、遺体の写真掲載は見合わせた。しかし、アラブ系の衛星放送は米軍が写真を公表した24日に、写真を放映したため、ほとんどの市民は遺体写真を目にしている。
しかし、フセイン元大統領と同じイスラム教スンニ派の多い、市内のアダミヤ地区では報道内容は全く信用されていない。「元大統領は偉大な指導者だ」という作業員は(37)は「(遺体の写真は)2人とは似ても似つかない。イラク人を心理操作しようとする米国の謀略だ。二人は生きていて、いつか帰ってくる」と怒りの声をあげた。また、化学研究者の男性(35)は「米国の世論操作は失敗した。米軍への攻撃はフセインのためでなく、国とイスラムを守るためだ。これをきっかけに今後、攻撃はエスカレートするに違いない」と強い口調で語った。
また同じアダミヤ地区の男性は「2人が死んだかどうかは大した問題ではない。米軍が居座って占領し続けていることが問題だ。写真公表は、本質的な問題から目をそらすためのものだ」と話した。
[毎日新聞7月26日] ( 2003-07-26-19:26 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030727k0000m030036000c.html