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イラク特措法成立:
強弁貫き通した政府 大義欠き、陸自派遣
イラク復興特別措置法をめぐる国会論戦は、戦争の「大義」とされた大量破壊兵器の未発見問題と、イラク国内の治安悪化に野党の攻撃が集中した。「大義」を見失ったまま、危険な地域に自衛隊を派遣することの是非が問われたわけだが、政府は明確な説明をすることができず、小泉純一郎首相は最後まで「強弁」を連発した。初めて陸上自衛隊を多国籍軍支援のため派遣するという、歴史的な自衛隊派遣法は政府・与党による十分な説明を欠いたまま、強引に成立が図られた。
◆大量破壊兵器
大量破壊兵器問題で、小泉首相は「ないと断定できるのか。フセイン大統領が見つかっていないから、イラクにフセイン大統領がいなかったとは言えない」という「論点すり替え」の答弁をひたすら繰り返した。
首相が開戦当日の3月20日、小泉内閣メールマガジンで「大量破壊兵器を保有するイラク」と断定し、米英を支持した根拠にしたことを野党は再三追及したが、保有していると判断した理由について最後まで正面から答えられなかった。
米英支持について、福田康夫官房長官は国会審議終盤には「もう、支持しちゃったんですよ。それを取り消すことはできない」と答弁。さかのぼって支持の正当性を問うことは無意味、と言わんばかりの政府のホンネが出た発言だった。
◆非戦闘地域
イラクではフセイン残党の抵抗激化による治安悪化が進行しており、首相が参院の委員会可決段階の答弁で、自衛隊派遣見送りの可能性に言及する場面もあった。
ここにきてフセイン元大統領の2人の息子が22日殺害されたことで、イラク国内での対米軍攻撃が激しさを増す可能性さえ指摘されている。こうした状況下、自衛隊が派遣される「非戦闘地域」が果たして存在するのかという疑念が大きくなっているが、首相は「(私に聞かれても)分かるわけがない」と23日の党首討論で「放言」。これについて25日の参院外交防衛委員会でただされると「調査しないと分からない。この発言がおかしいと思う方がおかしい」との言い方で正当化。一方で「この法案は自衛隊をイラクに派遣しなければならない法案ではない」とも述べて、言いわけがましさもみせた。
危険が伴う自衛隊派遣は、「11月総選挙」の時期とかち合わない方がいいとの判断もあって先送りがとりざたされているが、小泉首相は「いつ選挙があるかは私も分からない。選挙と自衛隊派遣とはまったく別だ。関係ない」といら立ちも見せる場面もあった。【上野央絵】
[毎日新聞7月26日] ( 2003-07-26-12:46 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20030726k0000e010047000c.html