現在地 HOME > 掲示板 > 戦争37 > 299.html ★阿修羅♪ |
|
日米両国政府は20日、日本が機密性の高い軍需品を前払い方式で米政府から直接調達する際、米連邦準備制度理事会(FRB)に有利子の新型口座を開設し、前払い金の運用益を日本側に還付することで基本合意したことを明らかにした。これまで、前払いした資金はFRB内の無利子口座に滞留しており、会計検査院が「国庫金の有効活用が図られていない」と指摘していた。運用益還付で年間数十億円程度の増収になる可能性もあり、両政府は来年度中の開設を目指し調整を進める。
この軍需品調達は、有償軍事援助(FMS)と呼ばれるもの。米側の生産、納入の遅れにより、毎年度末には1000億〜3000億円規模の前払い金が、軍需品の引き渡しがないまま、FRBの無利子口座に滞留する状態が続いている。
防衛庁が民間の「予算効果評価委員会」(委員長、金子晃・元会計検査院長)に提出した資料によると、未精算の前払い金は02年度末で約2300億円にのぼっている。このうち、約1500億円は購入した軍需品の出荷予定時期を過ぎているにもかかわらず、FRBの口座に滞留していた。
日米両国政府は、前払い金の処分(引き出し)権は米国にあるものの、処分前の所有権は日本にあるとの見解で一致。FRBの新型口座に預けられた前払い金は、FRBが米国債などで運用し、利子収入を日本側に返還することで合意した。返還分は一般会計に繰り入れられる。
防衛庁によると、米国との間でFMS制度を導入している約200カ国・地域のうち、約45カ国が前払い金を運用して利子を受け取る新型口座を活用している。【塚田健太】
◇ことば 有償軍事援助(FMS)
日米相互防衛援助協定に基づき、一般の商業ルートで購入できない機密性の高い武器を米国政府から日本政府が前払いで購入する仕組み。航空機や艦船のシステム部分、搭載機器、対艦ミサイル、技術文書などが対象となる。イージス艦の心臓部であるシステム、レーダー部分もFMSで購入された。年間の調達額は数百億〜1000億円程度だが、引き渡しがあるのは数年後ということが珍しくない。(毎日新聞)
[7月21日3時44分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030721-00000081-mai-pol