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言葉なし。
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「週刊文春」2003.07.24号
イラク視察日本人医師衝撃の告発
「自衛隊は劣化ウランで被爆する」
イラク特措法で繰り返される非戦闘区域問題。しかし劣化ウランに汚染された戦場にそんな線引きは無意味だろう。日米両政府がひた隠しにしようとするその放射線の牙は、まず手供たちに襲いかかる。この六月にイラクの病院を視察した井下俊医師が語る驚くべき現実。
頭部がない無脳症の赤ちゃん、目や耳がない先天奇形児、そして悪性腫瘍によって体がパンパンに腫れ上がった子供たち──。
イラクでそんな子供たちが産み落とされたのは、湾岸戦争後のことだった。米軍がばらまいた総量三百二十トンの劣化ウラン弾が原因とされ、放射能原子の量は広島に落とされたされた原爆の一万倍以上といわれる。世界で初めて使用された劣化ウラン弾は、帰国した米兵の家庭にもイラクと同じ悲劇をもたらした。
今回のイラク戦争で、実は湾岸戦争を上回る五百トンの劣化ウラン弾が使用されたという説がある。しかし、米軍は詳細を決して明らかにせず、放射能汚染の実態はなかなか報じられない。今月、自衛隊の派遺を衆議院で可決させた日本政府にいたっては、その危険性すら隠そうとする始末だ。
六月にイラクを訪問した民主党の首藤信彦衆議院議員は、日本を発つ前、外務省にこんな問い合わせをした。
「劣化ウラン弾の影響は大丈夫なの?」
外務省の回答は次の通りである。
「アメリカは、劣化ウラン弾を所有しているが使用していない、と表明しているので大丈夫です」
首藤氏が呆れて語る。
「戦争中、米軍のブルックス准将は記者会見で、『使ったが少量だ』と使用を認めています。それに、劣化ウラン弾の搭載機であるA-10サンダーボルトが戦争に使われていたのは明らかだし、イラク計画省に撃ち込んだ写真もすでに報道されています。本来なら劣化ウランによる放射能汚染は、真剣に調査すべきことです」
六月二十七日、川口外相は「米軍は劣化ウラン弾をほんのわずか保有し、その安全性を確信していると述べています」と、国会で答弁。小泉首相にいたっては、
「国際機関などの調査では、人体や環境に対する影響はほとんどないとの内容がある」
と、”ブッシュの忠犬”ぶりを発揮した。
劣化ウラン弾とは、原発など核燃料製造で生じる放射性物質によってつ<られた武器だ。核のゴミである劣化ウランは、本来、低レベル放射性廃棄物貯蔵庫に貯蔵しなければならない。しかし、アメリカ政府は七〇年代からこの負担を軽減するため、兵器製造業者に無償で提供している。
劣化ウランの半減期は四十五億年。半永久的に毒性が消えないことからも、その恐ろしさはわかるはずだ。
「イラク戦争では歴史上最大の量が使われている」
と言うのは、慶応大学の藤田祐幸助教授である。
(略)
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