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「多くの面で裏付け欠ける」イラク関連の機密報告書公表
ホワイトハウスは18日、イラクの大量破壊兵器(WMD)に関する米情報当局の分析をまとめた機密報告書「02年国家情報評価」(NIE)の一部を公表した。WMDの脅威を誇張したという情報操作疑惑の拡大を抑えるのが狙いだが、「イラクはWMD計画を進めている」と判断しつつも、「多くの面で裏付けが欠けている」と指摘。焦点のウラン問題についても、不確かな情報だったことを脚注の部分で認めているなど、差し迫った脅威があったとは必ずしも言えず、政権批判は収まらない可能性が強い。
イラクの生物・化学兵器や核兵器について、米中央情報局(CIA)や国務省情報調査局など六つの機関の情報分析をもとに総合評価した。昨年10月にまとめられ、大統領に報告された。全90ページのうち、結論に当たる主要判断5ページと、ウラン購入計画に関する脚注など3ページの計8ページが公表された。
ホワイトハウスのマクレラン報道官は「(NIEを見れば)サダム・フセインの脅威に直面していた明白で説得力のある証拠があったことが分かる」と述べた。
主要判断では、「イラクは国連決議に逆らってWMD計画を続けている」とし、毒ガスや致死性の生物物質が保管されている疑いが強いほか、核兵器についても「07〜09年までに保有する可能性がある」と予測している。
具体的な核兵器完成の時期は、「十分な量の兵器級の核分裂物質をいつ入手できるかにかかっている」とし、ウランさえあれば数カ月から1年以内に製造が可能だと分析している。
ただ、公表された部分にあるデータは、昨年10月のCIA報告書の域を出ていない。一連の判断の根拠についても、「WMDの多くの主要な側面で詳細な情報に欠けている」と認めている。
例えば核兵器開発に関して、国務省情報調査局が「説得力ある証拠がなく、(98年の)国連査察団の退去後すぐに開発再開の努力を始めたとは推測しにくい」と慎重な姿勢を示している。
ウラン購入計画では、「ニジェールが01年初めまでに数トンのウランをイラクに運ぼうとしたと外国情報機関が報告した」と脚注で説明。取引量は500トンに上る可能性があり、購入先としてソマリアとコンゴの名前も挙がっていると述べた。
ただ、「進行状況は知らない」と独自の情報を持たないことを認め、実際に3国からウランを入手したかどうかは「確認できない」とした。別のページでは、「極めて疑わしい」という国務省情報調査局の見解を紹介している。 (07/19 12:39)
http://www.asahi.com/international/update/0719/007.html