現在地 HOME > 掲示板 > 戦争37 > 1096.html ★阿修羅♪ |
|
【エルサレム樋口直樹】シャローム・イスラエル外相は3日、シャース・パレスチナ自治政府外相と会談し、パレスチナ武装組織による対イスラエル停戦延長を受け入れるつもりがないことを表明した。イスラエルは同日、自治政府改革派のアッバス首相を側面支援するため、拘置中のパレスチナ人約440人の釈放を決めたが、武装組織の解体を求める姿勢は崩していない。停戦開始から1カ月を経て、米主導の新中東和平案「ロードマップ」は足踏み状態が続いている。
シャース外相は会談後、「もしイスラエルがロードマップを真剣に履行するなら、我々はパレスチナ人組織と話し合い、停戦を延長する用意がある」と語った。会談では、占領地からのイスラエル軍の追加撤退やパレスチナ人釈放枠の拡大、ユダヤ人入植活動の停止などを求めたという。
これに対し、シャローム外相は「テロ組織を解体しない限り、イスラエルはロードマップの次の段階(暫定的な国境線を持つパレスチナ国家樹立)に進まない」と言明、話し合いは平行線をたどったまま終了した。
一方、イスラエルは同日、パレスチナ人政治犯らの一斉釈放を6日に実施することを決めた。釈放予定者にはイスラム原理主義組織「ハマス」や「イスラム聖戦」の活動家らも含まれる見通しだが、イスラエルは自国民の殺害に関与した者は釈放しない方針だ。
ロードマップは今年5月末までの第1段階で、パレスチナ側に対しイスラエル攻撃を企てる個人・組織の逮捕・解体を求める一方、イスラエルには00年9月末以降の占領地から撤退するよう求めていた。だが、パレスチナ人同士の内戦を恐れる自治政府は停戦を理由に武装組織の解体を拒否。イスラエルもガザ地区やヨルダン川西岸ベツレヘムからの撤退以降、追加撤退を行っていない。
パレスチナのイスラム原理主義組織は一応、停戦を守っているものの、無統制である地方の過激派組織は依然、小規模な攻撃を続けている。3日にはエルサレム南郊のユダヤ人入植地近くで、イスラエル人母子を乗せた車が銃撃され、母親(39)と子供3人が負傷。パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハ系の武装集団「アルアクサ殉教者団」が犯行を認めた。イスラエルが過激派非難を強めるのは必至で、釈放日程などに影響を与える可能性もある。
[毎日新聞8月4日] ( 2003-08-04-10:38 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030804k0000e030019000c.html