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「北朝鮮:使用済み核燃料の再処理を開始 米政府筋が推定」&Kr85参考資料
http://www.asyura.com/0306/war36/msg/862.html
投稿者 毎日2003.07.12.&おまけ 日時 2003 年 7 月 13 日 00:11:27:15Zhqn3r1zcL6







2003年07月12日





北朝鮮:
使用済み核燃料の再処理を開始 米政府筋が推定



 【ワシントン中島哲夫】米政府筋は11日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が寧辺(ニョンビョン)の核関連施設で使用済み核燃料棒の再処理を開始したと推定されると明らかにした。米NBCテレビは同日、再処理が行われていることの有力な証拠とされる放射性クリプトンが同施設の排ガスから検出されたと報じており、これが事実なら再処理による兵器用プルトニウムの抽出開始はほぼ確実と言える。


 米政府は一時、再処理開始を「レッドライン」(越えてはならない一線)と位置づけたことがあり、北朝鮮の核兵器開発推進の意思が確認されたものとして態度を硬化させるのは間違いない。ただ、最近はこの位置づけを避けており、危機的状況に直結する可能性は低いとみられる。


 米政府筋は、再処理開始という判断は既に関係国に伝えたと述べた。NBCテレビによると、米政府当局者は、寧辺近くで採集した大気中から放射性の「クリプトン85」が検出されたと語った。具体的な検出方法は不明だ。


 クリプトン85は自然界に存在するクリプトンと異なり放射性で、使用済み燃料棒を切断したり溶解する過程で排出される。


 昨年10月、北朝鮮が濃縮ウラン開発計画の存在を認めたと米国が明らかにして以来、北朝鮮は強硬策を連発し、約8000本の使用済み燃料棒の再処理を完了したと主張した。しかしクリプトン85が確認できないことなどから、米政府はこの主張を信用せず、再処理開始の証拠はないという立場を堅持してきた。


 既に原爆1、2個分のプルトニウムを保有しているとみられる北朝鮮が新たなプルトニウムの抽出に踏み出すことは、当然、問題の深刻化を意味する。米政府は当面、特に韓国が消極的な軽水炉提供事業の中断や、国連安保理での北朝鮮非難の議長声明採択を推進しようとする可能性がある。


 しかし現在、日米韓が中国の仲介で実現しようとしている多国間協議の断念を米国が主張することはないとみられる。米政府筋は「多国間協議は再処理開始を最終確認し、北朝鮮に強く警告する機会になりうる」と述べた。


 ▽クリプトン85


 原子炉で核燃料を燃やした時に生成される放射性ガスの一種で、自然界にはほとんど存在しない。再処理の工程で燃料棒を切断したり、硝酸で溶解すると放出される。特殊な技術がないと回収できないため、クリプトン85の検出は、再処理作業が行われている可能性が極めて高いことを示す。半減期は10.7年。


[毎日新聞7月12日] ( 2003-07-12-11:55 )





(記事はここまで。)






★ではその「クリプトン85」とは、一体なんぞや?!
参考になりそうな資料を、安易に抜粋してみました。
半減期10.7年のものが大気放出後1年で、北半球に拡散するそうですから、
上の記事でのKr85の検出レベルは、他地域とくらべて、
それこそどうだったんでしょうか。




http://sta-atm.jst.go.jp/pesco/KAISETU/RAD/radt6.htm


一方、使用済み燃料中の半減期の短い希ガスなどは、保管の段階で殆ど無くな
りますが、半減期の長い希ガスが使用済み燃料の処理中に放出されます。再処
理施設の排気は、発電所と同じようにすべて一ヶ所に集めて処理されますので、
放射能の濃度が低くなったことを確認して放出されています。半減期の長い希
ガスで注目されるのが、クリプトン85(Kr−85、半減期=10.7年)で
すが、……



http://www.ask.ne.jp/~hankaku/html/aoyagi.html


 軽水炉原発からの放射性物質放出は、排水(コバルト60、セシウム137など)、空気中 への廃ガス(クリプトン、アルゴンなど)による。そして原発から海に放出する大量の温排水は地球温暖化にも影響する。「原発周辺の環境影響評価を日本はほとんど行なっていない」(青柳長紀氏)のは問題である。

 再処理工場では、核分裂生成物(FP)を含む廃ガス、廃水、そして汚染された放射性廃棄物を多量に取り扱っている。
  六ケ所村核燃料サイクル施設では、100万KW級の原発の約320倍と言われる放射性物質を日常的に放出する。すなわち、大気中にクリブトン85を310万キュリー、トリチウムを1800キュり―、ヨウ素129を37ミリキュリー、海中にトリチウムを7.3万キュリー、ブルトニウム239を37ミリキユリー、その他セシウム137が放出されている。この量は、計画で示されている許容量(線量限度)年5ミリシーベルトで放出されたと仮定すると、50km〜80km離れている青森・八戸・弘前などでも年0.25ミリシーベルトの被曝線量となる。




(チェルノブイリ原発黒鉛炉事故関係)
http://sta-atm.jst.go.jp/pesco/KAISETU/CHENV/Cher_Env.htm


放出は10日間にわたって続き、最終的にはEBq(1018Bq)オーダーの放射能が環境中へ放出されるに至りましたが、これは原子炉内に存在していた全量の約10分の1に相当します。
その内の約2分の1を占める希ガス(キセノン-133、クリプトン-85など)はほぼ全量が放出されました。希ガス以外では、揮発性のヨウ素、セシウム、テルルが20〜60%、バリウム、ストロンチウム、プルトニウム、セリウムが3〜6%が放出されました。また、炉内生成量の0.3〜0.6%が現地に、1.5〜2%が0〜20kmに、1〜1.5%が20km以遠に降下したものと推定されています。



http://www.greenpeace.or.jp/campaign/nuclear/plutonium/rokkasho/20021122_shiryo2_html


【クリプトン85】

  ベータ線とガンマ線を放出しながら崩壊する気体。半減期は10.8年。日本原燃は、当初、六ヶ所再処理工場にクリプトン処理装置を導入する予定だったが、全量を大気中に垂れ流すことにしている。
 クリプトン85からのガンマ線による全身被曝と、ベータ線が引き起こす皮膚癌が懸念される。クリプトン85は放出されると、1年で北半球、2年で地球全体へと拡散する。
 アメリカでは、ウラン燃料サイクル全般からの放出に対し総量規制あり。ドイツで80年代に計画されていた再処理工場は、クリプトン85の処理装置が導入されていた。(ドイツでは再処理工場は建設後に自国内再処理政策が放棄され、工場は太陽電池工場に変換された。)
ちなみに2001年1月22日付け英紙ザ・ガーディアンThe Guardianは、英国再処理工場事業者が、自社の立場が悪くなるので、「六ヶ所再処理工場にクリプトン除去装置を絶対導入しないよう、日本原燃に促す」といった策略を練っていた、と報じている。


★げげっ;;

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