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鳥取県、有事の住民避難手引き案 法制先送り分補完
有事の際、住民をどう避難させるかについて鳥取県がまとめたマニュアル案の内容が9日わかった。住民避難は有事関連3法成立時に先送りされた国民保護法制の主要部分で、鳥取県は保護法制ができるまでの有事に備えるため、自治体と県警、自衛隊、消防など関係機関の役割分担や避難手順を検討してきた。自治体がマニュアル案をまとめたのは全国で初めてで、国民保護法制のあり方に一石を投じそうだ。
案は「総則」▽役割分担などを定めた「避難の計画」▽避難中の支援や警報・指示の伝達方法を示した「避難の各段階における措置項目」▽「資料」の4編構成。
案によると、避難は市町村が主体となって実施し、県は対策本部を設けて関係機関との調整、避難の指示、避難先の確保などにあたる。自衛隊は支援や情報提供、警察は交通規制や騒乱防止、消防は避難完了までの災害防除などを分担する。
マニュアル案とは別に、自治体では法的根拠がないことなどから実施が難しい問題点も挙げ、有事の際の警察と自衛隊の役割分担▽避難拒否者の取り扱い▽越境避難に備えた隣県との応援協定▽入院患者や刑務所入所者の避難措置▽奇襲を受けたときの突発的な避難に関する仕組み−−などを課題としている。
想定した有事は「我が国に弾道ミサイルが着弾し、(法に基づく)武力攻撃事態と認定された場合」「ある国で上陸用舟艇を含む多数の艦船が集結しており、上陸侵攻が予想される場合」の二つで、知事は首相から避難指示を受け、県庁組織を有事態勢に移して市町村に避難を指示する。市町村から連絡を受けた住民は、あらかじめ定められた集合場所にいったん集まり、自治体保有のバスなどで避難先に逃げるとしている。
この案の検討過程で県は、県東部3町村の住民計約2万6千人を自治体バスでピストン輸送し、隣の兵庫県に避難させる時間を試算した。その結果、避難指示から完了まで11日もかかることがわかったという。
岩下文広・鳥取県防災監は「さらに議論を重ねて実効性あるものにしたい。国民保護法制議論のたたき台にもなるだろう」と話している。
(07/09 15:20)
http://www.asahi.com/politics/update/0709/009.html