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【ワシントン斗ケ沢秀俊】米連邦捜査局(FBI)が米国の炭疽菌事件の「参考人」として監視中の研究者(49)を、米国防総省や米国務省が生物兵器テロ対策の訓練指導に重用していたことが明らかになった。生物兵器テロ対策分野では有数の専門家だったため、FBIは事件との関連を疑い、国防総省や国務省は「国家に有用」と判断した。政府の対応の不統一が、米メディアの関心を集めている。
この問題を最初に報じたのは2日付の米ニューヨーク・タイムズ紙。同紙などの報道によると、この男性研究者はかつて米メリーランド州フォート・デトリックにある陸軍感染症医学研究所に勤務していた。
死者5人を出した01年秋の炭疽菌事件発生後、FBIは事件前に炭疽菌テロへの対応の必要性を雑誌などで主張していたこの研究者の事件への関与を疑った。参考人として事情を聴き、02年夏には家宅捜索をした。
一方、国防総省防衛情報局(DIA)はFBIの事情聴取開始後の02年3月、この研究者が所属していた安全保障関連企業「SAIC」社と契約を結んだ。この研究者は他国の生物・化学兵器を探す要員の訓練などを担当した。また、02年4ー6月には、国務省とSAICとの契約に基づき、生物兵器テロ対策の訓練を指導したという。
ワシントン・ポスト紙によると、DIA幹部は同年5月、SAICへの書簡で「究極の生物兵器専門家」などとこの研究者を称賛していた。この研究者は同時期にイラクの大量破壊兵器を査察する国連監視検証査察委員会の訓練指導にも加わったという。
国務省のバウチャー報道官は会見で「この研究者が担当した仕事には機密情報が含まれていない」と語り、問題はないとの認識を示した。
この研究者は現在もFBIの24時間監視下に置かれているが、「炭疽菌事件とは一切のかかわりがない」と関与を全面否定している。
[毎日新聞7月5日] ( 2003-07-05-19:10 )
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http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030706k0000m030040000c.html