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【ワシントン河野俊史】ブッシュ米大統領は3日、アフガニスタンでの対テロ戦争で米軍が身柄を拘束した相手兵士のうち6人について、軍事法廷での裁判が可能との決定を下した。国防総省が同日、明らかにした。米海軍グアンタナモ基地(キューバ)にはテロ組織アルカイダやタリバンの兵士とみられる600人以上の外国人が無期限に拘束されているが、軍事法廷での裁判手続きに向けた決定は初めて。実際に軍事法廷の裁判に付すかどうかは今後、国防総省が個別に決める。
国防総省の声明によると、ブッシュ大統領は6人について「アルカイダのメンバーあるいは米国に対する直接のテロ行為に関与した『敵の戦闘員』と信じる理由がある」と指摘。(1)テロリスト訓練キャンプへの参加(2)アルカイダへの資金援助(3)ウサマ・ビンラディン氏の保護(4)将来のテロリスト要員のリクルート――などにかかわっていた疑いを示す証拠があるとしている。6人の名前や国籍は公表していない。
ブッシュ大統領はアフガンでの対テロ戦争開始後の01年11月、拘束したアルカイダ兵士らについては通常の刑事裁判でなく、「敵の戦闘員」として軍事法廷で裁くことを決定。しかし、法的手続きの保証が得られないことなどを理由に人権団体が強く反対してきた。
国防総省は今年5月、軍事法廷開催に向けて検察官役の将校らを指名。軍事法廷は3〜7人の裁判官で構成し、3分の2の多数(死刑の場合は全員一致)で有罪を認定できるとの概要を決めている。ブッシュ大統領のこの日の決定を受けて、国防総省は6人の適用罪名などを検討し、最終的にウルフォウィッツ国防副長官が軍事法廷に付すかどうかを判断する。
AP通信によると、グアンタナモ基地ではすでに処刑施設の建設計画が協議されているといい、対テロ戦争で初めての軍事法廷が近いうちに開催に向けて動き出す可能性が出てきた。手続きの透明性などをめぐり、その是非の論議が再燃するとみられる。
[毎日新聞7月4日] ( 2003-07-04-13:05 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030704k0000e030068000c.html