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台湾・陳水扁総統:任期中の中台対話再開は困難との見方示す [毎日新聞]【任期は来年3月まで】
http://www.asyura.com/0306/war36/msg/482.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 7 月 03 日 23:05:03:


 【台北・成沢健一】台湾の陳水扁総統は3日、台北市の総統府で中井良則・毎日新聞東京本社外信部長と会見した。陳総統は、中断している中台対話について「あらゆる可能性を探るが、容易でないことは明白だ」と語り、残り10カ月となった任期中の対話再開は困難との見方を明らかにした。陳総統がこうした見通しを示すのは初めて。中台関係改善は来年3月の総統選後に持ち越されることが確実な情勢だ。

 陳総統は、対話再開が困難な理由として「中国側の誠意が見られない」と指摘。具体的には(1)新型肺炎「重症急性呼吸器症候群」(SARS)が中国から台湾に広がったにもかかわらず、謝罪や説明がない(2)台湾が求めている世界保健機関(WHO)年次総会へのオブザーバー参加に反対している(3)3月に発足した新指導部も、台湾への高圧的な態度に変わりがない――などを挙げた。

 SARSをめぐっては、台湾が5日にもWHOによる感染地域リストから外れるとの見通しを示し「もっと早く除外されるべきだが、政治力の介入で国際社会は台湾に公平ではない」とWHOの対応を批判した。

 一方、総統選と同時かそれ以前に実施する方針を打ち出した住民投票について、第4原子力発電所の存廃やWHO加盟の是非、立法院(国会)の議席削減がテーマとなると説明。中国側が最も警戒する独立か中台統一かを問う住民投票に関しては、総統就任時に実施しないことを表明したことに触れ「今も方針に変わりはない」と強調した。

 将来的な実施の可能性についても「民進党は、台湾は独立した主権国家であり、現状を変更する場合に住民投票で決めると決議している。もしも、ある国や政党が台湾の現状を変えようとすれば、住民投票を実施すべきだが、現在はそうした問題は存在しない」と語り、否定的な見解を示した。

 再選出馬が確実とみられる来年の次期総統選については「まだ候補者ではなく、副総統候補も決める資格はない」と慎重にコメントしながらも「激戦は必至だが、我々は必ず勝つ」と自信を見せた。

【陳水扁総統との会見要旨】

 3日、行われた台湾の陳水扁総統と毎日新聞との会見要旨は次の通り。

◆SARS

 感染拡大は中国から広がったもので、台湾住民は中国政権の本当の姿を目の当たりにした。今も謝罪や説明がないばかりか、台湾を封じ込めようとしている。医療に国境はないとの普遍的な価値観にも反する。

◆WHO加盟問題

 台湾は正式加盟ではなく、年次総会のオブザーバー参加を求めているに過ぎない。それでも中国は圧力を加えている。今年の総会で「だれが台湾を相手にするのか」と中国の出席者が発言したことは、2300万の台湾住民を傷つけた。

◆住民投票

 台湾住民の基本的人権であり、議会政治を補うものだ。いかなる国や政党も反対することはできない。第4原子力発電所の存廃やWHO加盟の是非、立法会(議会)の議席削減がテーマとなる。独立か中台統一かを問う住民投票は実施しないと就任時に表明している。

◆中台直航便

 主権や安全にかかわる問題であり、出入国管理や検疫を民間で対応することは不可能だ。政府の介入が必要だが、中国が「一つの中国」の原則を持ち出す限り、受け入れることはできない。

◆中国新指導部

 中国共産党内の改革に期待したが失望する結果となった。香港の基本法23条に基づく国家安全条例案は、民主化に逆行している。返還時に保障された「1国2制度は50年間不変」という話は、わずか6年で変わった。

◆中台対話の可能性

 我々はあらゆる可能性を探るが、容易ではない。中国側に誠意があると思えない。中国政府の最近の態度は、台湾との距離を大きく広げている。

◆イラク復興特別措置法案

 日本政府が国際秩序を保つため、国際的な責任として、このような態度を取ることを我々は支持する。

◆来年3月の総統選

 激しい選挙になると思われるが、我々は必ず勝つ。【台北・大谷麻由美】

[毎日新聞7月3日] ( 2003-07-03-22:41 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030704k0000m030127000c.html


台湾・陳水扁総統:中国の胡主席を批判 「失望した」 [毎日新聞]


 【台北・大谷麻由美】中国の新指導部にはがっかり――。台湾の陳水扁総統は3日の会見で、中国の胡錦濤・国家主席(総書記)について「中国共産党内の民主改革を推進するかと非常に期待していたのに、失望する結果となった」と、率直な感想を披露した。

 陳総統は失望した理由の一つに、胡主席が今月1日に開かれた中国共産党のシンポジウムで、江沢民・前国家主席(中央軍事委員会主席)の提唱した指導思想「三つの代表」を依然として強調した点を挙げた。胡主席による江氏への配慮が、陳総統には「胡指導部は江沢民指導部と大差ない」と感じさせたようだ。

 また、香港の基本法23条に基づく国家安全条例案の審議問題については「非常に不可思議だ。香港は民主化の道を逆戻りしようとしている」と述べ、胡指導部によって香港の自由と権利が奪われようとしていると批判した。

[毎日新聞7月3日] ( 2003-07-03-22:46 )

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030704k0000m030128000c.html

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