現在地 HOME > 掲示板 > 戦争36 > 478.html ★阿修羅♪ |
|
【ニューヨーク=河野博子】同時テロに続いて米国社会を震かんさせた炭疽菌事件の捜査線上に浮かぶ米陸軍感染症医学研究所の元研究員が、生物兵器、特に炭疽菌の第一人者として特殊部隊の訓練にあたっていたことが2日、明らかになり、波紋を広げている。
この元研究員は、スティーブン・ハットフィル氏。連邦捜査局(FBI)が昨年8月、メリーランド州の同氏の自宅を家宅捜索し、メディアの注目を集めた。FBIは、同氏について「容疑者ではないが、関心を持っている」としている。
ハットフィル氏は、事件への関与を全面否定、これまで「炭疽菌の生産など何も知らない」と訴えてきた。しかし、2日付ニューヨーク・タイムズ紙や国防総省などに対する本紙の取材によると、同氏は、研究所退任後、軍の委託企業の一員として、2000年から昨年まで、特殊部隊訓練用の移動式生物兵器製造施設の製作や運用、訓練生の指導にかかわっていた。施設は、実際の炭疽菌生産能力は備えていなかったが、炭疽菌製造を想定したものだったという。
捜査当局はこの事実をつかんで同氏への捜査を始めたが、施設や訓練は軍の機密事項だったために公表していなかった。
◆炭疽菌事件=米同時テロ直後の2001年10月から11月にかけ、米議会やメディア関係者に炭疽菌が付着した手紙が次々と送りつけられ、19人が感染、郵便局員など5人が死亡した事件。FBIは、科学者や生物兵器専門家数十人を対象に大規模な捜査を展開したが、犯人はつかまっていない。
(2003/7/3/20:51 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030703i211.htm