現在地 HOME > 掲示板 > 戦争36 > 429.html ★阿修羅♪ |
|
【ワシントン中島哲夫】米国務省のバウチャー報道官は30日、国際刑事裁判所(ICC)への協力を禁じた米国内法の重要条項が7月1日に発効し、米国民をICCに引き渡さないよう規定した2国間協定の締結に応じない30数カ国が米国の軍事支援を受けられなくなる恐れがあると明らかにした。ICCへの非協力は米国のユニラテラリズム(単独行動主義、一方的外交)の典型の一つであり、特に軍事支援を材料にした圧力外交は国際的批判を浴びている。
報道官によると、この条項はICC加盟国を軍事支援停止の対象としているが、まず北大西洋条約機構(NATO)加盟国と、それ以外の日本や韓国、フィリピン、オーストラリア、イスラエルなど重要同盟国を除外。米国民をICCに引き渡さない2国間協定を締結した国や、特に米国の国益上重要と見なした国については、大統領の権限で対象から外せる。
報道官は、既に50カ国余りが米国との協定を締結し、ICCに加わったうえ協定締結に応じない30数カ国が支援停止の「危険」に直面していると述べた。しかし、今会計年度は9月までの3カ月だけで軍事支援の大半は既に実施済みであり、影響は「最小限」と説明。次年度が始まる10月までに協定締結に応じる国が出ることに期待を示した。
ロイター通信によると、2国間協定の締結に応じた諸国のうち約25カ国が最近4カ月、その約半数は最近3週間のうちに態度を決めており、支援停止を恐れた「駆け込み締結」であることが歴然としている。
また、バウチャー報道官によると「7カ国以上」が協定締結の事実を公表していない。公表している44カ国は主にアジア、アフリカ、東欧などの中小国で、未締結の諸国も同様の国々とされる。
パウエル米国務長官は昨年8月、軍事支援停止を背景にした2国間協定の締結交渉について「友人をいじめたり脅したりしているわけではない」と釈明したことがある。
[毎日新聞7月1日] ( 2003-07-01-19:10 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030702k0000m030040000c.html