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【エルサレム=当間敏雄】暴力の応酬で停滞していた中東和平で、イスラエル政府とパレスチナ自治政府は27日、パレスチナ自治区ガザの侵攻地域からイスラエル軍部隊を撤退させることで基本合意に達した。
イスラエルの各メディアが報じたもので、ヨルダン川西岸ベツレヘムからの撤退もほぼ合意に達している模様。双方の治安当局者が29日に詳細を詰め、30日にも撤退が始まる。
これに先だって、イスラム原理主義組織ハマスが同日、自爆テロ攻撃の一時停止を決定したことを明らかにしており、一連の動きによって、新和平案ロードマップ(行程表)は、再び動き出す展望が開けた。
イスラエル軍の自治区ガザからの撤退は、他の自治区の侵攻地域からの軍撤退の先行モデルとなるもの。イスラエルは、紛争が激化した2000年9月以降、相次いで自治区に侵攻し、そのまま展開を続けていた。ロードマップは、イスラエル軍の段階的撤退を求めており、撤退が実現すれば和平案第1段階の重要部分での前進となる。
また、ハマスの停戦に関連して他の原理主義組織、イスラム聖戦も攻撃停止で原則合意しており、パレスチナ自治政府と各派共同の「停戦」が29日にも正式発表される。
中東問題では、今月4日の米、イスラエル、パレスチナの3首脳会談でロードマップに基づく和平合意が実現したが、その直後から原理主義組織のテロと、イスラエル軍の「暗殺作戦」の応酬となり、和平合意は崩壊の危機にひんしていた。その後、ウルフ米国務次官補の仲介で、イスラエルとパレスチナ自治政府の間で治安協議が続いていた。双方が今回歩み寄ったのは、米国など国際社会が一斉に圧力をかけ、事態沈静化を求めたことによる。
(2003/6/28/12:58 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030628i205.htm