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イラクの首都バグダッド近郊で26日未明、イラク側のゲリラ攻撃で新たに米兵が1人死亡、戦闘行為による戦後の米兵の死者数は19人となった。米軍は今月初めから大規模なゲリラ掃討作戦を始めたが、深夜の突然の家宅捜索や強制連行が住民の強い反感を買い、新たなゲリラ攻撃の温床を生んでいる。米軍が急襲作戦を展開したバグダッド北方のゾルワイア村で実情を探った。【ゾルワイア村で大木俊治】
「これを見てくれ」。村の中学教師、サレム・メンディールさん(31)が、自宅寝室の扉の壊れた洋服ダンスを指して、怒りをぶつけてきた。
サレムさんによると10日午前1時ごろ、米兵が突然、玄関の扉を蹴破って侵入。一家は、銃を突きつける米兵の指示で居間に集められた。別の兵士が家の中を1時間以上にわたって捜索。あとで調べるとタンスの扉が壊され、中にあった衣類が部屋中に散乱していた。戸棚の引き出しには穴があき、台所には割れた食器が放置されていた。
村は、バグダッドの北約80キロにある小都市バラドから、チグリス川を渡ったところにある。バラドの駐留米軍が対岸から攻撃を受けたため、米軍は「旧政権の残党ゲリラ兵」が潜伏しているとみて同村など近郊の3村を陸・川・空から一斉に襲撃。米軍はこの作戦で約400人を逮捕、ゲリラ兵27人を殺害し、「大量の武器・弾薬」を押収したと発表している。
サレムさんの兄、カメルさん(40)は「我々は米軍を攻撃したことなどないし、サダム(フセイン大統領)の信奉者でもない。なぜこんな目に遭うのかわからない」と訴える。
作戦の日は深夜、上空を屋根すれすれの高さでヘリが旋回し、機関銃を構えた大量の米兵が路上を大声で叫びながら行き来していた。子供たちは恐怖で泣き叫び、住民は以後4日間、自宅から外へ出ることを禁じられたという。
今も村の入り口では、戦車に乗った米兵が交代で監視中。また米軍は村の5軒の民家を接収、定期的に村内をパトロールし、民家の庭にも無断で入ってくる。「米軍は何のため、いつまでここにいるのか。挑発しているとしか思えない」とカメルさんは怒りを募らせていた。
[毎日新聞6月27日] ( 2003-06-27-03:04 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030627k0000m030148000c.html