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4月の米中朝3か国協議で北朝鮮が提案した核廃棄のための「寛大な解決策」の全容が26日、明らかになった。
日米韓と北朝鮮が行う措置を4段階に分けて示したもので、食糧支援や不可侵条約を早い段階で求める一方、核施設は朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)による軽水炉完成と引き換えに最終段階で廃棄するという北朝鮮に有利な内容となっている。
日米韓3か国は提案拒否を確認したが、北朝鮮との対話継続をめぐり、7月の日米韓実務者協議などで調整が図られる見通しだ。
米中朝協議は4月23―25日に北京で行われた。複数の米朝関係筋によると、北朝鮮は3か国協議の席上、まず核廃棄に応じる条件として〈1〉米国による不可侵の確約〈2〉米朝の外交関係の開設〈3〉日韓両国からの経済支援の米国による保証〈4〉軽水炉建設の遅れを米国が補償し、軽水炉を完成――との4条件を提示した。
そのうえで、1994年の米朝枠組み合意の完全履行を基本とした具体的な進め方として、4段階の提案を読み上げた。
米国の議事録などによると、北朝鮮側は、第1段階として、米国が昨年12月に凍結した米朝枠組み合意に基づく重油提供を再開し、日米韓が人道的な食糧支援を行えば、「核開発計画を断念するとの意図を表明する」と述べた。次に、米国が北朝鮮と不可侵条約を結び、軽水炉建設の遅れに対する損害賠償を始めれば、「核施設を凍結し、査察を受け入れる」とした。さらに、米国および日本が北朝鮮と外交関係を開設すれば、北朝鮮は「ミサイル問題を解決させる」と表明する。そして第4段階として、KEDOが北朝鮮・琴湖地区に建設中の軽水炉が完成した後に「核施設を完全に廃棄する」と提案した。
しかし、北朝鮮がいう「核施設の廃棄」に、北朝鮮が保有を宣言した核兵器や兵器級プルトニウムなどの核物質が含まれるかどうかははっきりしない。ミサイル問題も「解決」というだけで発射凍結や輸出中止など具体的内容に触れていない。日韓両国の経済支援を4段階のどこで求めているのかもはっきりしない。
一方で、北朝鮮の安全保障については「不可侵の確約」と「不可侵条約」という両方の表現を使っており、米国の反応をうかがっているものとみられる。
日米韓3か国は北京会談後、「北朝鮮が検証可能で不可逆的な方法で核施設を完全廃棄することが先決であり、北朝鮮の提案は受け入れられない」との基本方針を確認した。だが、日韓両国は北朝鮮との対話継続のため対案の作成を主張している。
(2003/6/27/03:04 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20030627it01.htm