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(回答先: Re: 『アルカイダはローカルなイスラム復興組織』だと思っています 投稿者 傍観者 日時 2003 年 6 月 26 日 21:48:11)
アルカイダに実体が無いのは間違いありません。
イスラム系のテロ組織が傘下にいるのも確かですが、「傘下」と言うよりは独自に活動していたいくつかの組織を連合体としてまとまったのがアルカイダです。
ですから、ビン・ラーディンもアルカイダのリーダーと言うよりは組織相互の連絡・協議を担当している事務局長、と考えた方が良いでしょう。
1989年のソ連崩壊と共に冷戦構造も変化しました。
この為、米ソ両国から資金提供を受けてきたそれぞれのテロ組織は資金難に陥り、一部では自らの組織の目的達成の為に、思想的・政治的に敵対していた組織と共闘する者も現れてきました。
「テロ・ネットワーク」と呼ばれているのがこれです。
冷戦時代に敵勢力の陣営を撹乱する為の、言わば大国の道具として動いてきた彼らが資金のパイプを失うと同時に自立し、大国の道具ではなく自分の意志で活動を始めた。
その流れから生まれたのがアルカイダであり、元の「飼い主」のアメリカ等にとってはそれこそが脅威なのです。
そして彼らの活動の動機になっているのは、宗教的なものではなく日本も含めた一部の国家・地域に集中している現在の世界経済なのだ、と言う事を忘れてはならないと思います。