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ブリクス委員長:大量破壊兵器の米英情報は「不確か」と批判
【ニューヨーク高橋弘司】イラクの大量破壊兵器開発疑惑を調査した国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長は23日までに毎日新聞の取材に応じ、「米英の情報を基に査察を行ったが、何も発見できなかった」と、米英の情報機関から提供された大量破壊兵器に関する情報が不確かなものだったことを批判した。同氏は、イラクだけでなく、あらゆる地域での大量破壊兵器開発疑惑に対処するため、国連内部に恒久的な査察機関を設置する考えを提唱した。
ブリクス氏は昨年11月以来の査察を振り返り、米英から提供された情報の信ぴょう性について「大量破壊兵器の場所に行き着くような情報は我々にはもたらされなかった」と語った。また、米英が「イラクの核開発の証拠」として、イラクがニジェールからウランを輸入しようとしたことを示すニジェール政府の公式文書と称して国連に提出した文書が偽造だった例を挙げ、米英への不信感をあらわにした。
ブリクス氏は「イラクはまだ大量破壊兵器を保有していると思うか」との質問に「あったかもしれない。だが、不確かだった。多くの疑問があった。我々は査察で何も発見できなかったのだ」と述べた。
ブリクス氏は23日、ニューヨークで行った講演でも同様の発言をし、「フセイン元大統領は高慢で、自らをメソポタミアの皇帝と考えていた。だが、国連から査察受諾を強いられ、受け入れざるを得なかったのだ」と自説を披露。極めてプライドが高いフセイン元大統領が大量破壊兵器を保有しているようにみせかけ、脅威を演出した可能性を強く示唆した。
今月末に退任する同氏はUNMOVICの活動の教訓として「効果的で、独立を維持した国際的な査察態勢を構築すべきだ。専門知識を持ち、訓練を積んだ査察官を常駐させるシステムだ」と語った。
[毎日新聞6月24日] ( 2003-06-24-15:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030624k0000e030072000c.html